中国の秘密刑務所、生きた人から臓器を強制摘出

【大紀元日本3月17日】法輪功への集団迫害を調査する国際組織「追査国際」は15日、中国瀋陽市蘇家屯地区にある秘密刑務所で法輪功学習者の臓器を強制摘出し売買する事件の真相の一部を纏めた調査報告書を公表した。そのなかで、瀋陽市蘇家屯地区の人体臓器の闇市場の存在とその詳細を暴露し、中共政権最高指導部は背後の黒幕であることを指摘した。

それによると、蘇家屯地区では臓器提供対象とされる法輪功学習者を監禁する大型秘密刑務所、適合検査と臓器摘出する病院、臓器が摘出された後の死体を処分する焼却炉、移植する病院(必ず蘇家屯地区にあると限らない)などが綿密な連携を保って行われているという。

調査報告によると、秘密刑務所は蘇家屯地区の某病院の近くで、すべての施設は地下にあり、防空壕などの地下建築を改築したものである。少なくとも1つの出口は当病院の裏門に設置している。秘密刑務所は外界から完全に遮断され、地上からは状況を把握できない、常に厳戒警備の状態で、地下商店などの生活必需施設も完備している。

6千人以上の法輪功学習者がこの秘密刑務所に監禁されているという。内部情報筋によると、彼らは二度と刑務所から出ることはできないという。臓器移植のタイミングに合わせ、生きたままで臓器が摘出され、遺体は刑務所内の焼却炉で処分される。全過程があまりにも残忍であるため、関与した医療関係者の多くは、睡眠障害、悪夢などの症状に見舞われ、精神状態が異常に陥り、中には風俗に浸りストレスを解消する人や、自殺者も出ているという。被害者の家族は彼らの行方を調べることもできない。全過程において証拠が完全隠ぺいされている。

また、同報告書は、この秘密刑務所の設置と運営を中共政権最高指導部が直接かかわり、臓器を移植する軍と地方の病院や遼寧省と瀋陽市の政府高官などは内情を知り尽くしており、側面から運営にかかわっていると指摘した。

「追査国際」はこれからも調査を継続し、段階的に調査結果を公開すると表し、また情報提供を呼びかけると同時に、重要証拠提供者の海外脱出や、亡命申請に協力すると承諾した。

(記者・ソーニー)
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