英国医学界:死刑囚の臓器売買で、中共非難

【大紀元日本4月24日】英国臓器移植学会は19日、中共当局が死刑囚の臓器売買は、人権侵害であり、認めることができないとし、中共を非難する声明を発表した。

英BBCによると、英国臓器移植学会は、日増しに積み重ねられる証拠から、中国では数千人に上る死刑囚の臓器は本人の同意を得ていない状況下で、摘出され移植されていることが判明したことを伝えた。

同学会の道徳委員会主席ステファン・ウィグモアー氏は、BBCのインタビューに対して、中国で行われている臓器移植の適合検査作業は、最短1週間で完成することから、死刑囚は処刑される前から、すでに臓器移植の適合検査作業に入れられていることが明らかであると指摘した。

中共衛生高官は先週、当局は時々死刑囚の臓器を使い移植するが、すべて事前に本人の同意を得ているとした。しかし、そのような例は少ないことが明らかになった。

日増しに積み重ねられる証拠の数々

近年、中共当局は死刑囚の臓器を摘出し販売していることに対して、国際人権団体を含む外界から相次いで批判を受けてきた。

ウィグモア氏は、「ここ数ヶ月、証拠が絶えず増えており、しかも、これらの証拠は信頼にたるものであると我々はみている。中共が事実を明らかにする時期が来たのだ」との見解を示した。

ウィグモア氏は、現在中国へ臓器移植のツアーが増える一方であり、健康な臓器を販売する者にとってますます有利であるとし、中国では臓器売買は非常に普遍的に行われているため、さらに拡大の勢いがあると指摘した。同氏は、同僚と共に中国での臓器移植を考えている英国の患者と出合ったことがあると語った。

真剣に考慮すべきである

ウィグモア氏は、患者は中国へ赴いて臓器移植を行うべきかどうか真剣に考慮すべきであると述べるとともに、ことの重大さを語った。中共は長期にわたり、死刑囚の処刑を秘密裏で行っているため、外界は真相を知ることは難しい。

中共衛生部は外界からの強い指摘に対して、人体の臓器販売を禁止する臓器移植条例を制定し、今年の7月1日より実行することにした。新条例は、医療機構臨床用の移植臓器は、本人の同意が必要とし、臓器移植する前に臓器提供者は拒否することができると定めている。

しかし、評論家らは、臓器販売による高利を獲得できることから、販売行為を完全に制止できるかどうかは、新条例が条文どおりに実行できるかどうかにかかっているとみている。

関連記事
中共による臓器摘出から生還した程佩明さんが真実を告白。暗殺の危機に直面しながらも、真実を語り続ける姿勢に世界が注目し、米国も保護を進める。人権侵害の実態に対する国際社会の連帯が求められている
中国の中南大学湘雅第二病院に勤務していた羅帥宇氏が、不審な死を遂げた。生前の録音から、同病院が臓器移植研究のために子供のドナーを求めていた可能性が浮上。彼の家族は、羅氏が病院告発を計画していたことから口封じされたと主張している。
中野区で開催された講演会で、日本在住の法輪功学習者が中国で不当に拘束された妹の救出を訴えた。中国での劣悪な待遇や強制的な血液検査の実態を語り、臓器収奪の危険性を指摘。日本の人々に支援と協力を求めた
世界第2位の臓器移植大国だが、その臓器の出所に疑問が持たれている中国。世界で中国の生体臓器収奪が問題視される一方で中国共産党は否定している。今回、中国で臓器収奪に関与した元医師のトフティ氏が登壇し、中国での強制的な臓器収奪「臓器狩り」の実態を証言した。
10月12日、元中国外科医エンバー・トフティ氏の来日に際して、中国の臓器移植問題に関する講演会を開催した。山梨県から足を運んだ長嶺医師は、臓器狩りが起きていることをより多くの医者同士をしてもらいたいと述べた。