【台湾通信】泰雅族の微笑み

【大紀元日本8月13日】日本の皆さん、こんにちは。

撮影者が「台湾モナリザ」と褒めている少女とそのひいお婆ちゃんの写真を見ると、皆さんもこの2人につられて自然に微笑んでいることでしょう。ルーブル美術館の「モナリザの微笑み」は、女性らしくも男性らしくもなく、謎の人物のイメージですが、それに比べて、上の写真に現れている表情は、なんとも自然で、親近感に溢れています。人間の心から伝わってきた感動は、本来、人間のあり方そのものでもあり、ものの真なる判断でもあります。

今回の台湾通信は、撮影者が撮った台湾原住民(※1)の写真の中から、泰雅(タイヤ)族の特有なチャーミングを見い出し、「泰雅族の微笑み」と題して皆さんにご紹介することにします。(※2)

台湾原住民は、日本植民地時代には「高砂族」と呼ばれました。その1族である泰雅族は台湾北部中央の山脈の両側、ならびに花蓮、宜蘭などの山岳地帯に分布しています。台湾原住民の中で、一番広い地域に跨って分布しており、人口は現在、約8万5千人です。

【丫mo的會心】(お婆ちゃんの微笑み)=撮影・洪昭明

【背竹簍的姑娘】(竹かごを背負った若い女性)=撮影・洪昭明氏

顔に入れ墨をする台湾原住民は、泰雅族と賽夏族の2族だけと言われています。泰雅族の人々にとって、入れ墨は成年になった証で、結婚する権利が得られたことを意味しているそうです。しかも、入れ墨は泰雅族の男性にとっては、勇ましいシンボルであり、女性にとっては、手芸に優れているという誇りを表しています。しかし、入れ墨の風習は日本植民地時代に禁止され、現在、顔に入れ墨が見られる台湾原住民は7、80歳以上のお年寄りだけです。また、泰雅族の一番気に入っている色は赤だそうです。

【茶山勇士】(茶畑の勇士)=撮影・洪昭明氏

【靦腆】(はにかんでいる少女)=撮影・洪昭明氏

ブランコをしている少女もお茶畑の勇士も、どちらも未来に憧れており、希望に満ちています。太陽、青い山、せせらぎの大自然に育まれた泰雅族の人々は、平地に暮らしている我々漢民族には見られない、優しい健康美をもっています。そして、彼らの微笑みは、鮮やかな伝統服に一層輝くように照り映えています。

(※1)詳しくは台湾行政院原住民族委員会文化園区管理局ウェブサイトをご覧ください。http://www.tacp.gov.tw/INTRO/FMINTRO.HTM 

(※2)写真提供者である洪昭明氏は、「自然風人文空間工作坊」の主要メンバーで、台湾山岳文教協会理事、台湾原住民族産業発展協会理事などを務めておられます。台湾全島、中国、アメリカなどに足を運び、自然と人文の調和美を撮る「撮影の達人」です。【台湾通信】への写真提供に心より感謝申し上げます。

(台湾=記者・蘇燕)
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