【ことばの豆知識】人気

【大紀元日本8月19日】「人気商品」「人気株」。流行語に疎い中国人なら、日本語のこのことばを見てもきょとんとするばかりでしょう。なにせ、中国語の『人気』に「人気」の意味はない(正確には、なかった)のですから。

以前このコーナーで扱った『元気』が本来、「万物が生まれ育つ根本となる精気」、つまり「元の気」のことだったのと同じく、『人気』も「人の気」、つまり「人の生気」だとか「人の気配」の意味で使われてきました。ところが、つい最近になって、『人気』が「人気」の意味を持つようになったのです。

日本語の「人気」も本来は、「人の生気/気配」の意味で用いられていたのですが、いつの間にか、「世間一般の気受け」の意味で使われるようになり、逆に、本来の意味が廃れていきました。

ところで、中国語の『人気』の「人気」の意味は、独自に派生したものではなく、日本語からの逆輸入です。日本の若者文化が香港や台湾で歓迎され浸透していく過程で、このことばも中国語として定着し、次第に大陸にも広まっていったということです。

『写真』や『宅急便』もそういったことばの一つで、これらのことばを見ていると、明治維新のころ日本人が作り出した「経済」とか「社会」といったことばを、当時清国から来ていた留学生たちが中国に持ち帰り、今ではまるで中国語起源であるかのように完全に中国語に溶けこんでいることが想起されます。

(智)
関連記事
日本でも人気の中華料理・刀削面はもともと山西省の一般家庭の主食でした。太くもちもちの面にパンチの効いたつけ汁を絡めて食べるのも最高ですが、料理人の手慣れた包丁さばきを鑑賞することもこの料理ならではの醍醐味と言えるでしょう。実は刀削面の調理法は歴史と深い関わりがあり、知られざる誕生秘話がそこにはあります。
ほうれん草は栄養満点のスーパーフード。目の健康や心臓病予防、がん対策、さらにはダイエットや肌のアンチエイジングにも効果が期待できます!食卓に取り入れて、健康的な毎日を目指しませんか?
中国には、「一日の始まりに必要な7つのものがあり、それは、薪、米、油、塩、たれ、酢、お茶である」ということわざがあります。お茶は中国の文化の一部としてなくてはならないもので、客人にふるまったり、食後にたしなんだり、その長い歴史の中で育まれてきました。
世界中の美しいカフェ10選を巡る旅へ。歴史と芸術、文化が交錯する特別な空間で、至福の一杯を味わいませんか?
吉祥寺マルイにて、台湾が誇る漢方食材や東洋の叡智を感じられる商品を販売します。さらに、台湾ならではの味を楽しめ […]