中国共産党の崩壊について語る=ドイツ法律学者、中国人権弁護士・高智晟氏に取材(3)

【大紀元日本9月15日】中国の人権現状と法輪功が受けている迫害の実情を調査するため、ドイツの法律学者、人権顧問であるトーマス・ワイラウフ(Thomas Weyrauch)博士は今年6月11日、高智晟弁護士と2時間近く電話で話し合った。8月15日高智晟弁護士が当局により拘束された事件に注目、ワイラウフ博士は大紀元に両氏の会話内容を提供した。その内容を三回に分けて掲載、今回は最終回。

ワイラウフ氏:自分は中国に対して見通しが立たないと感じる時もあるが、常に希望を抱いている。特に最近では、中国の中流社会に属する多くの弁護士および記者たちが、社会の最下層の人々が受けている不公正の問題、中には法輪功団体、リストラされた労働者、農民などの問題に関心を寄せるようになった現象に気づいたのです。中国社会の中で、中共政府を反対する一種の大連盟が出来上がっているのか、それとも出来上がりつつあるのかが知りたいのです。

高弁護士:あなたは連盟の言葉を使っているが、実際、今の中国人は中共の暴政に見切りをつけているのは全員が同じです。少し前に、私は山西省で多くの農民、労働者、一部の幹部、中共政府の高官と個人的なレベルで接触をしました。我々が出した最終結論とは、今日の中国人は中共を見捨てるのは、何の心理的な準備も要らないのです。なぜなら、中共の不道徳および残虐さが完全に基本的人間性を背いているからです。実質上、あなたが提起した現象は、中国において厳格に言えば、形成過程中でありますが、非常に早い速度で形成されています。あなたが見た通り、多くの人は上層、権力および金銭に注目しなくなり、最下層で助けの必要とする人々に目を向けるようになりました。

ワイラウフ氏:私は中共政府より毎年、民間での衝突事件に関する資料を提供されたことがあった。これらの数字を図表にしてみましたが、衝突事件の発生件数は滑らかな上昇ではなく、倍増で上昇しているのです。このような莫大な衝突事件発生は、中共政権に対して極めて大きい脅威になるのは、間違いないのです。

高弁護士:ご存知のように、(支配体制が)直線上昇の態勢になっており、それ自体が脅威の状態なのです。文明社会の場合、問題を解決する場所は法廷であり、裁判所であり、司法過程であることに対して、野蛮な専制社会において、双方の力の対峙であり、人民の奮い立つ反抗であるのです。政府は問題解決するすべての方式を法廷から追い出し、法廷も不要になったのです。簡単に言えば一元化することになります。すなわち、警察による野蛮な逮捕連行です。実際、現在中国で中国人を逮捕する理由および気ままな行動は、外部の人が想像し難いものです。これも専制集権統制の必然であり、必然の現象であるのです。

ワイラウフ氏:中共政権の崩壊は暴力を伴うと思いますか?

高弁護士:これも我々が避けたいことです。実際、中共政府の執権者も世紀末の心理状態であるのです。特に近年は、多く発生した中共政府の干渉によって、最終的に最高裁判所が出した明らかに憲法および法律違反の判決を下したことである。例えば法輪功、強制立ち退きで農地を失った農民の訴え、退役した軍人の請願、国有企業にいる高齢者職員の労働福利保険の取り消しおよび国有企業からリストラされた労働者などの訴訟について、裁判所からこれらの案件を受理してはならない書面の公開通達がありました。

実際、我々はこの種の専制集権統治の末期的心理状態が見えるのです。すなわち、これらの問題を解決しないことにしているのです。しかし、これらの問題を解決しなければ、矛盾が激化し、すべての矛盾は当局の1通の文面で解決することには行かないのです。故に、人々は問題解決するために、あらゆる方法を探るが、文明社会において問題解決できる場所および方法が遮られてしまったのです。次第に、暴力的衝突事件が増え、圧力鍋のように加熱するが、減圧しないままだと大変な結果になるのです。

今日の中共は暴力を信じており、暴力で中国の問題を解決しようとしています。我々はその可能性をできるだけ減少または排除しようと毎日努力していますが、排除することはできないかもしれないのです。

ワイラウフ氏:あなたと直接話すことができて本当に嬉しいです。圧力が掛かっていても、あなたとご家族が健康で楽しい生活を過ごせることを希望し、あなたとあなたの友人たちが受けている圧力が一日も早く終結することを望みます。今回の会話の内容は公開してもいいのでしょうか?

高弁護士:私は何の制限もしません。私もあなたとこのような関係が築かれたことを嬉しく思っています。将来は是非北京で会いたいし、その日も必ず訪れると思います。中共当局が私に対して圧力をかけている問題について、実は、我々は長期にわたり嫌がらせ、脅迫および迫害に直面していることから、生きていけない要素にはなっていなくて、我々の生活状態がすでにそうなっているのです。中共当局の弾圧は、子供たちが楽しくすることにはまだ影響を及ぼしていないが、中共はすでに我々の寝室、リビングまでに入り込み、嫌がらせと脅迫を行っているのです。我々は正常に生活することができなくなったのです。外部の人はまだ分からないかも知れないが、私は今年ですでに2度にわた

り自宅を離れる羽目になったのです。中共は我々に対して24時間体制で監視しています。しかし、我々はまだ生きている。これは恐らく暴政の限界性でしょう。

ワイラウフ氏:あなたとまだ電話で話をしたいと思います。あなたの情報だけではなく、平安で過ごせることを希望します。私にできることは、より多くの西側社会の人々にあなたのことを知ってもらうことです。私は尽力します。

高弁護士:非常にありがたいです。しかし、私のことに関心を寄せることは最重要ではないのです。今日の中国、中国民衆がここまでの災難を受けた根本的な原因および現在起きている災難の真相に関心を寄せることが最重要です。

ワイラウフ氏:あなたの話に同調します。1999年以降、法輪功団体に対する深刻な迫害は、中共が1949年に結成してから継続しているもので、すでにどれくらいの人民が迫害され死亡したのか?

高弁護士:中共当局は基本的に黙認しています。大躍進の時は4千万人が死亡した。中共は執政57年間で非正常死亡した中国人はすでに8千万人を超えているのです。中国社会も今、普遍的にこの数字を受け止めているのです。

ワイラウフ氏:中共が結成する前に、非正常死亡者はすでに1900万人に上り、中共が執政後に7300万人を死亡させたのですか?

高弁護士:ほぼその数字です。

ワイラウフ氏:あなたは中国における人権擁護運動の中で、極めてキーマン的な役割を担っており、中国の人権擁護運動が中国人の運命を変えることができるならば、今日のこの2時間の談話は私にとって本当に光栄で、私の人生においての転換点となるでしょう。中国のさまざまな事情を教えてくれたことに本当に感謝します。

高弁護士:このような交流は、自分および人権擁護運動にとって必要な過程です。あたなに伝えたいのは、今日の中国人が、法輪功が未来の人類社会の存在に伴い、中国に長く存在することを肯定できるように、中国の人権擁護運動は必ず勝利することです。さらに、中共は今晩または明日、明後日の何時かの時間に消滅するのです。これらのすべてが我々の今日の安全であり、生きて行く理由なのです。本当にありがとうございます。このような交流はとても欠かせません。

ワイラウフ氏:私は昨年、中国に関する本を書きました。題名が「受難の巨龍―中共統治末期の人権状況」です。今年は続編の第2冊を出版するが、今回の談話内容をその中の一部として発表しても良いのでしょうか?

高弁護士:勿論です。あなたは自由に使用することができます。

ワイラウフ氏:2冊目を出版した際、中共がすでに崩壊しても、自分は残念とは思いません。

高弁護士:ハハハ。私も残念とは思いません。これはきっと我々の共通する部分です。本当に感謝です。中国で言い伝えられている言葉で、飢えている時の一口のご飯は、満腹時の一食または一膳より貴重であるというのです。今日、中国人民が非常に困難な時期にあたり、それぞれの西側社会の友や外部世界の皆さんが寄せてくれた関心、中国人民の災難状況に、経験した苦難の真相に寄せた関心は、我々がしっかりと記憶するのです。本当にありがとうございます。

ワイラウフ氏:私は裕福で自由を有し、満腹になっている人です。しかし、今日はあなたとの談話は、自分の人生にとって重大な意義があるのです。我々が皆この小さい世界の一員で、それぞれが相手に接近し、幸せを分かち合えることが自分の人生の願望であるのです。私は、あなたと奥さん、娘さんが幸せであるよう、皆さんが、明日、目が覚めた時に本当の新しい1日の始まるであるよう希望します。

高弁護士:本当にありがとうございます。またこのような談話ができるよう、これからも連絡を取り合いたいと思います。

ワイラウフ氏:本当に嬉しいです。連絡を取り合えるなら、本当に嬉しいことです。ありがとうございます。さよなら。

高弁護士:さよなら。

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