米国務省:天安門事件18周年に向けて声明、北京五輪と人権問題に言及
【大紀元日本6月3日】米国務省は1日、天安門大虐殺事件から18年目を迎える6月4日に合わせ声明を出し、2008年の北京五輪開催に向けて同事件の再調査を求める国際社会の監視が強まるだろうと警告し、同事件にかかわる逮捕者の釈放などを求めた。米政府が中国の人権問題と北京五輪を関連させて言及したのは初めて。
声明は次の通り。
プレス・リリース
トム・ケーシー副報道官
ワシントン DC
2007年6月1日
天安門広場の凄惨な悲劇から18年が経過した。中国軍の兵隊と戦車が北京に入り、どれだけの人々が亡くなり、負傷したのか、国際社会と中国民衆はいまだによく知らされていない。中国政府は、天安門広場での抗議活動とそれに続く大虐殺について基本的な事実すら隠ぺいし続けている。1989年に何千人もの中国公民が逮捕され、裁判も行われず罪状を決められたこと、そして、天安門事件関係の活動に参加したために投獄され、獄中でいまだに苦しむ人が、推定でも100人~200人いるということ、中国内外の多くの人々はこうした事実を知らない。
事件で亡くなった人々、拘留された人々、行方不明になった人々について、中国政府からの十分な説明はいまだにない。犠牲者の家族や一般の中国人は、中国政府の説明責任を求める権利がある。
2008年のオリンピックが近づくにつれて、中国は国際社会の監視が強まるであろう。我々は、中国政府に天安門事件の再調査をさせ、逮捕者を釈放し、犠牲者の家族への威嚇を止めるよう促していくつもりである。これらの行動は、中国公民の普遍的に認められた基本的自由を守るひとつの段階とともに、中国の建設的なイメージをアピールするという目的を果たす上で役立つであろう。
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