【台湾通信】端午の節句のお祝い

【大紀元日本6月20日】日本の皆さん、こんにちは。

6月19日(旧暦5月5日)は端午の節句でした。端午の節句は、お正月、中秋節とならんで、漢民族の三大年中行事の一つで、一家が団欒してお祝いのご馳走を食べながら、いろいろなイベントを楽しみます。

端午の節句のお祝いに欠かせないのが、ちまきと「香包(におい袋)」です。このほか、厄払いの効果があるといわれている菖蒲や艾草(よもぎ)などの薬草を束ねて家々の門口に掛けたり、ドラゴンボートの試合を行ったりという慣習もあります。

ところで、台湾では、北部と南部の福建系、客家系、大陸から移って来た人々の間で食文化が違い、ちまきも、形、味、作り方に関して、それぞれの特色が見られます。たとえば、同じくもち米を材料にしても、粒々の米が見られる「米ちまき」(写真1)、もち米の粉で作った「粿ちまき」(写真2)、「(米偏に反)粽」(写真3)、そしてもち米に塩基を少々入れて蒸すことによって、ぷりぷりしておいしい「鹸粽」(写真4)に大別されます。

写真4(www.agri.gov.cn/xfpd/yswh/t20060309_566466.htm)

写真3(http://www.president.gov.tw/1_epaper/93/930527.html)

写真2(www.ihakka.net/epaper/94072/epaper.htm)

写真1(www.xyxy.net/tlzl/mszy/jdtj/200506071049563734.htm)

ちまきの具は、黄身から、栗、しいたけ、角肉、干し大根、干しえび、干し帆立まで様々です。蓮の実、なつめ、ピーナツ、小豆、緑豆、里芋も具の素材にしますし、デザート風に作るちまきも人気があります。

作り方も、もち米を焼いてから蒸す方法や、水でゆでる方法などがありますし、包む葉っぱも、いく種類かの竹の葉が用いられますし、加熱過程でよい香りを漂わせる蓮の葉っぱも利用されています。

具ともち米、葉っぱの組み合わせ、そして、加熱の仕方の違いによって、特色あるちまきが作られ、漢民族の食文化の多元性をよく反映しているといえるでしょう。

一方、漢方薬に使われる雄黄、菖蒲、艾草は、古来から、厄払いの働きがあるといわれています。これらの漢方薬の粉をつめたきれいな「香包(におい袋)」(写真5‐7)は魔よけ、虫よけとなり、さらに身につけると、運が次第によくなるといわれています。いろいろなアイディアに富み、凝った形の「香包」には、中国の伝統的な模様のほか、マスコット、アニメーションのキャラクターなども使用され、デザインされています。

写真7(http://edu.ocac.gov.tw/culture/chinese/culturechinese/vod10html/vod10_09.htm)

写真6(http://home.phy.ntnu.edu.tw/~s41010/20060217/a06.htm)

写真5(http://home.phy.ntnu.edu.tw/~s41010/20060217/a06.htm)

(台湾・蘇燕)
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