秋晴れの下、恒例の鹿の角きり=奈良公園
【大紀元日本10月7日】6日、奈良市奈良公園内の「鹿苑(ろくえん)角きり場」で恒例の鹿の角きりが行われた。古都奈良の秋の風物詩である鹿の角きりは、角ジカが互いの角で傷つけあったり、人に危害を加えたりするのを防ぐため、江戸時代の寛文11年(1671年)、当時鹿の管理者であった興福寺が、奈良奉行の要請を受けて始めたと伝えられる。
角きりは当時は町のあちこちで行われ、人々は家の格子越しにその様子を見物することができた(そのため、奈良町の格子は「鹿格子」ともよばれる)が、昭和3年に現在の角きり場が設けられ、それ以来年中行事として行われるようになったという。
正午から始まった安全祈願祭が終わると、3頭の角ジカが角きり場に追い込まれ、はちまきにはっぴ姿の勢子(せこ)たちが、竹と縄で作った「十字」とよばれる捕獲具を使って、走り回る鹿の角に縄をかけて捕り押え、烏帽子(えぼし)に直垂(ひたたれ)姿の神官がのこぎりでその角を切り落としていった。角を切り落とされた鹿はそのまま奈良公園に放された。
鹿の追い込みから3頭の角を切り終えるまで30分前後で、それが3時まで繰り返され、1日で15頭の鹿の角が切り落とされた。
奈良公園の鹿はニホンジカで、角が生えるのはオスだけ。春先に袋角とよばれる軟らかい角が生え、8月中旬には立派な角に成長する。鹿は9月から11月下旬ごろが発情期で、オスジカは縄張り争いのために角で互いに攻撃しあったり、人に危害を加えることもあるため、角きりが行われるのだが、角を切らずにそのままにしておくと、早春には根元から落ち、再び袋角が生えるという。
鹿の角きりは8日まで行われ、いずれも12時から15時まで。
問い合わせは、財団法人 奈良の鹿愛護会(℡:0742-22-2388)まで。
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