英国男児、脳の手術後に「女王口調」の英語を話す

【大紀元日本10月28日】イングランド北部・ヨークシャーの男児ウィリアム・マイケル・ムーア君(10)は、昨年3月に突如頭痛を訴え、発熱のような症状を呈した。膜炎により脳内蓄膿と診断されて緊急手術を受けた。術後に、元々ヨークシャー訛りが強かった彼の発音は、一変して、英国上流階級に使われる「女王口調」の英語になり、家族が驚いているという。

ウィリアム君の母親ルースさんによると、脳の手術直後に、元々聡明で可愛かったウィリアム君は、一時読み書きの能力を失い、記憶も喪失した。しかし、その後、医師も驚くことに、ウィリアム君の脳機能はすべて回復した。だが、発音だけは元の状態に戻らないままである。

彼の発音の変化に気づいたのは、退院した直後の時であった。ルースさんは、「私たち一家は、ノーザンバーランドで休暇を過ごしていました。ウィリアムはビーチで遊んでいましたが、そのときに彼が『見て、砂でお城を作ったよ』と言ったのです。このときの発音では、母音が引き伸ばされていました。わたしたちは、彼をまじまじと見ましたが、彼は何のことやらわからないといった様子で、完全に無意識に発音が変わってしまったようでした」と述べた。

このように脳の外傷あるいは脳の手術後に発音が変わった例は、歴史上に多く記載されている。最も有名な例としては、第二次世界大戦の時期に、ノルウェーの女児がドイツ軍の空襲で脳に外傷を受け、目が覚めたらドイツ語を話すようになったことである。

最近の例では、チェコのモーターレース・チーム「バーディック・バンディツ」のレーサー(18)が、オートバイレース中に事故に遭い、45分間の昏睡後、覚醒したら流暢な英語を話せるようになった。事故前の彼の英語は、あまり良くなかったという。

同チームのメンテナンス、ピーターさんは9月14日、英国の「デイリー・テレグラフ紙」のインタビューに応え、「彼の発音を聞いたときには信じられない思いでした。それは、純正な英国式英語で、方言などの訛りはありませんでした。事故により、彼の脳の構造が変わったのではないでしょうか」と述べた。

(翻訳・太源)

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