上海市民1万人デモ、リニアモーターカー建設拡大反対
【大紀元日本1月15日】中国情報センターによると、1月12日午後2時、上海市より西へ延長する予定のリニアモーターカー建設は、沿線の住民ら約1万人が人民広場にある上海市政府庁舎前に集合しデモを行った。住民らは関係部門がリニアモーターカーの建設を拡大したことに抗議し、「リニアモーターカーをボイコット、家を守る」のスローガンを叫びながら、市政府庁舎前から南京路商業歩行者道路まで行進した。
情報センターによると、数十台の警察車両は人民大道に配置され、待機していた。民衆が増えるに連れて、警察らは一斉に現れ、スローガンを叫ぶ住民たちを囲い、数十人の住民を警察の車に強制連行した。しかし、怒りの頂点に達した住民らは警察の防御線を突破し、「中華第一街」と呼ばれる南京路歩行者道路まで前進した。足下もおぼつかない老婦人4人が先頭を率いたため、警察らも後退せざるを得なかったという。当日のデモは衝突もなく終了した。
13日、デモ行進を行うために再び数千人の上海市民が南京路まで集まったが、午後2時過ぎに、行進が始まったばかりに何人もの住民が警察に連行され、住民たちは警察に追い払われ、市政府前の人民広場を封鎖したため、デモ行進は出来なかったが、住民たちは南京路のショッピング地区へ移動した。集まった住民たちは、夕方になってようやくそこを離れた。情報筋によると、上海市でのデモは2005年反日デモ以来最大規模のデモ行進だという。
瀘杭リニアモーターカー上海空港連絡線は31キロメートルで、最高走行速度は200キロメートルに定められている。運行時間は毎日午前6時から午後10時まで。建設工程は龍陽駅から、龍陽路、白蓮_jing_を経て世博園区に到達してから、地下トンネルを通じて黄浦江を通り抜けて、上海南駅に繋げ、最終的に虹橋綜合ターミナルに至るのだ。
最新公布された建設企画書の中で、リニアモーターカーの建設において、環境への影響を与えない、または最小限に止めるために、5つの措置が取られている。しかし、これに対して、住民たちは、上海空港連絡線は瀘杭リニアモーターカー全路線の上海区間に過ぎず、その他、浦東国際空港から虹橋空港、浦東国際空港から杭州、虹橋空港から杭州の部分について、企画書の中では明確に示していないと指摘し、さらに22・5メートルの安全距離設定に対して、住民たちも懐疑的態度を示している。
情報筋によると、リニアモーターカーの建設により、電磁波公害の影響が住民の抗議デモをもたらした最大の理由だという。ドイツの場合は、リニアの両側に300メートルずつの防護緑地を設置することが基準になっていることに対して、上海市内のある地区では22・5メートルしかないことから、住民に不安を与え、怒りをかったという。
匿名希望の上海市民は記者に対して、当局が真剣に住民たちの要求に対処しなければ、抗議デモ行進は続けると示した。