人権聖火リレー長野:赤色軍団の悪夢を払拭、長野市民に花と笑顔
【大紀元日本6月22日】日本入りした「グローバル人権聖火リレー」は6月21日、長野に到着した。降水確率100%の予報を覆し、夏の日差しが降り注ぐ、まさに「天も祝福している」(主催関係者)晴天に恵まれた。パレードは、花を手にした女神を先頭に、長野市民に笑顔でやさしく呼びかけながら、沿道の商店や道行く人々に、花々を手渡し、清掃活動を行った。本来の「聖火」として市民に歓迎され、今年4月の北京五輪トーチリレーの赤色軍団の悪夢を払拭したようだ。市民もリレーに参加し、本来の平和の使者である聖火リレーで笑顔を取り戻した。
長野市南千歳公園で開かれた集会には、新潟や東京などからも支援者がかけつけた。地元のチベットや内モンゴル支援者らも参加した。
はじめに、法輪功迫害真相調査連盟(CIPFG)アジア調査団の安東幹・副団長があいさつし、「人類平和に寄与し、人類の繁栄と人権に貢献しなければならない」とする五輪憲章を引用しながら、中国共産党政権は北京五輪招致の際に人権状況を改善するとした約束をほごにしただけでなく、今年に入って人権弾圧が強まっていることを指摘し、この半年間で法輪功学習者だけでも千人以上が拘束されたことを明らかにした。
千葉県松戸市からかけつけた桜井秀三松戸市議は、今年4月に長野市民を脅かした北京五輪トーチリレーについて言及した。4月26日の前日に新宿バス・ターミナルには、東京大学や日本大学などの学友会・留学生同友会などと書かれたバスが二十台以上も停車していた。すべてカーテンが閉められていたが、中には中国旗や旗竿が山のように積まれていたという。途中のパーキングエリアでは、チベット支援者らとにらみあう場面もあった。
今年4月の北京五輪トーチリレーで、報道されなかった暴力行為を明らかにする桜井・松戸市議(大紀元)
明朝5時、長野駅前は真っ赤な中国旗で埋め尽くされていた。桜井市議によると、大きな旗の影で、殴る、蹴るなどの暴行により負傷した者が多くいたが、主要メディアは、留学生4人、民間人1人が負傷したとだけ報道した。
桜井市議は「中国人留学生らにはせめて日本の国旗をふってほしかった、最低限のマナーを守ってほしかった…マスコミが報道しない以上、市民一人ひとりが声をあげるしかない。中国の人権弾圧はナチス・ドイツ以上ものだ」と、当時を振り返りながら語った。
続いて、東京都議会民主党総務会長の土屋敬之都議は、北京五輪は、片手でユダヤ人を殺しながら、片手で聖火をかざした1936年のベルリン五輪を本質的には同じ」とし、「日本には中国の虐殺の事実を知らない人々が多い。この事実を多くの人々に知らせて、拡大し、連帯の和を広げていくことの大切さを強調した。
中国で行われている虐殺の真相を多くの人に知らせようと呼びかける土屋都議(大紀元)
また集会には、中国民主陣線の王載氏や長野李登輝友の会の竹内保洋氏、吉田康一郎都議、新潟県柏崎市の三井田孝欧市議もかけつけ、応援スピーチで参加者を激励した。
続いて、人権聖火の引き継ぎ式が行われ、安東副団長をはじめ、土屋都議と竹内氏が式に参加し、人権聖火を高々とかかげた。
手前から竹内氏、安東副団長、土屋都議(大紀元)
中国の人権弾圧が改善されるよう、思い思いに願いを書いた風船メッセージを空に解き放つと強い上昇気流であっという間に風船は高く舞い上がった。
花を手にした女神を先頭にしたパレードでは、参加者らはスローガンを叫ぶのではなく、笑顔で手を振りながら、平和的な本来の「聖火リレー」を行った。沿道の商店や道行く人々に人権聖火のメッセージを書いたカードを添えた花を配り、清掃活動も行った。
パレードの沿道では清掃活動も行われた(大紀元)
長野市民に人権聖火の趣旨を説明し、花を手渡す支援者ら(大紀元)
聖火リレーに参加した長野県松本市在住の学生、中澤廣樹さん(22)は「4月の北京五輪トーチリレーの時も長野に来たが、その時は全く見られなかった。同じオリンポスから採火した聖火を手にすることができて感激している」と感動を述べた。
女神を先頭に聖火をかかげる中澤さん(大紀元)
人権聖火は、この後、大阪で引き継がれる。22日に大阪・中之島公園(同1時半)、25日に名古屋・若宮広場(同5時半)、28日に広島・平和公園(同1時半)、29日に福岡・中央公園(同零時)でイベントが行われる。