新年あけましておめでとうございます

【大紀元日本1月1日】激動の2011年がようやく幕を閉じ、新たな年開けとなりました。

世界ではアラブ諸国での民主化の動き、ミャンマーでの自由化に向けた第一歩など、見逃したくない前向きなニュースもありますが、南シナ海でくすぶり続ける領土問題、ユーロ通貨危機、アフリカのソマリアでの厳しい食糧危機など、不安材料も絶えることはありません。

中国では不動産バブルが氷河期に突入。中国の各都市でそびえ立つ高層ビルは、夜になると照明もなく、閑散とした状態が浮き彫りにされます。これまでまっしぐらに進んできた中国経済が頭打ちになるか崩壊してしまうか、その前の兆候のようです。経済成長率を上げるため、地方政府により盲目的に投資建築されてきたビルが過剰となり、政府のインフレ抑制のための金融引き締め政策もあいまって、価格崩壊が危惧されています。

日本では、未曾有の東日本大震災から9ケ月が経過しました。犠牲者数、マグニチュード、被害額、原発による長期的な影響など、どれをとっても記録破りといえる規模のものでした。

世界に発信された震災報道では、感情を表に出さず、ただ黙々と日常生活を送り続けようとする日本人の姿が、世界の人々に感銘を与えました。ここまで忍耐強い国民がいるのかと、称賛の声が絶えませんでした。3月11日、スーパーで落ちている食パンを拾って棚に戻している日本人の姿に、 危機にあっても秩序を乱さず、正直に生きるという姿勢が、世界中を感動させました。

原発問題の解決に、危険を承知で体を張って作業する人々の姿にも、世界は注目しました。自分の身の安全よりも、国民の生命、世界の環境を守ろうとする姿勢に、心を動かされました。

震災という深刻なニュースがあふれた日、実はどれだけ日本人の行動が、世界の人々を勇気付けたのか、私たち日本人はあまり感じていないかもしれません。

全体を先に考え、和を尊ぶ美徳。その深さを噛み締め、報道のなかに含めて発信することができればと、スタッフ一同、更に身を引き締める思いで、新しい年の第一歩を踏み出しております。

これまでのご支援、ご教示に深くお礼を申し上げるとともに、これからの一年間が、皆様にとって実り多きものとなりますよう、心よりお祈り申し上げます。

平成二十四年 元旦

 (大紀元日本編集チーム)
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