米連邦裁判所、中国銀行米支店に巨額罰金

グッチなど有名ブランド数社が、米連邦裁判所に自社製品の偽造品を販売したとして中国企業を提訴している。米連邦裁判所は中国銀行(Bank of China)米国支店に対し、これら中国企業の口座情報の開示を求めたところ、同銀行は拒否した。24日、裁判長は法廷を侮辱したとして、中国銀行に巨額の罰金を科すと決定した。

今回の判決の発端は、グッチ、ボッテガ・ヴェネタなどが偽ブランド品販売会社数社を相手に訴訟を起こした2010年にさかのぼる。原告側は被告に対し、1200万ドル(約14億7千万円)の賠償金と一日当たり最高300万ドル(約3億7千万円)の罰金を求めている。

連邦裁判所は調査の一環として、中国銀行に対して被告である中国企業の口座情報を開示するよう求めたが、同銀行は中国の秘密保持法に抵触するだけでなく、米国裁判所は中国銀行に対する司法管轄権を持っていないとの理由で拒否した。

24日、法廷で当事者たちの口頭弁論が開かれた。最終的にリチャード・サリバン裁判長は中国銀行が法廷を侮辱したと判断し、同銀行に罰金の支払いを命じた。具体的な金額は30日に発表する。

同裁判長は、米国内に支店を4店舗構えていることから、米国裁判所は中国銀行に対する司法管轄権を有するものとし、巨額の罰金を科すことでしか同銀行に反省を促すことはできないとも述べた。

米メディアはかつて、多くの偽ブランド品販売会社が複数の中国の銀行を利用して(不法)資金を運んでいると報じた。その手口は、米国のウェブサイトで偽ブランド品を販売し、その不法収入分を中国銀行や中国工商銀行、招商銀行などの口座に送っていたという。

この訴訟に関連して、同裁判長は11年8月にも中国銀行に対し被告側の口座情報の提出を求めていたが、同銀行は不服を申し立てた。要求を覆さない裁判長は今年9月と10月、再び同銀行に対して情報開示を求めたが、銀行側が応じなかったため、今回の判決に至った。

(翻訳・桜井信一、編集・叶子)

関連記事
米司法省は最近、IR事業をめぐり日本の政府関係者に賄賂を渡すよう指示して、中国企業のCEOを海外腐敗行為防止法違反の容疑で起訴した。
豪州初の女性宇宙飛行士ベネル=ペッグ氏は、シドニーの会議で「宇宙には地球上の砂浜の砂粒に例えるほどの恒星があり、生命の存在は確実だ」と語り、太陽系内外での地球外生命探査の可能性に期待を寄せた。「宇宙での発見は生命の理解を深める貴重な手がかりになる」と強調。
11月18日、アメリカとフィリピンは軍事情報共有協定を締結し、両国の防衛関係を強化して中国共産党の脅威に共同で […]
サッカー日本代表は19日、FIFAワールドカップ2026アジア最終予選で中国と対戦。3-1で勝利したが、「アウ […]
中国サッカーが衰退する一因は、賭博を支配する官僚と警察の影響。胡力任氏によると、賭けが普及し、体制下での腐敗が進行中。