水道から毎年24億円相当の金が流出=英国

英国内最大の下水処理と水供給を行う水道会社テムズ・ウォーターの分析調査によると、イギリスの下水道から毎年1300万ポンド(約24億円)に相当する貴金属が流れ出ており、その大半が金であるという。十分な経済性が期待されるとして、専門家は微量の金を汚水から抽出する手段を探している。

イギリスの下水道に流れ出る貴金属の大半は、手を洗う時に起こる指輪やブレスレットとの摩擦や、金が含まれる歯ブラシの使用によるものである。また車の触媒コンバーター(三元触媒)から排出される液体の中にも微量のプラチナが含まれている。

金鉱の経済性は金の含有量が1トン当たり1~3グラムと言われるが、下水道から流れる金の含有量はそれと同量で、十分な経済性が期待できる。英カーディフ大学で都市廃水に含まれる貴金属を研究している地質学者・プリチャード氏はこの結果に驚いている。「金鉱から採掘と粉砕する工程は最もコストがかかる。(下水道からの抽出に)採掘と粉砕はいらないので、これが大きな利点だ。環境にもやさしい」

日本でも2009年に長野県の下水処理場から4000万円に相当する金が回収された。これを受けて、各国は下水道から金を採取する有効的な手段を研究している。

(翻訳編集・山本アキ)

関連記事
健康的とされる甘味料「エリスリトール」が、実は血管や脳に悪影響を及ぼすかもしれないという研究結果が発表されました。
関節炎、がん、認知症、うつ…。「治らない」とされてきた慢性疾患が、生活習慣の改善で“逆転”した症例が続々報告されています。諦めずに、希望の声を信じて。
玉ねぎは冷蔵庫に入れると逆に傷みやすい?風味を損なわず長持ちさせるには「温度・湿度・包装」が鍵。知らないと損する保存術をご紹介します。
目の疲れや体の不調に効く「行間」のツボをご紹介。高血圧やストレスを和らげ、肌の輝きも取り戻せるセルフケア法を今すぐ試して、心身のバランスを整えましょう!
唐の時代、雪に包まれた上苑で女帝・武則天の心は曇り、冷えた空気がその憂いを深めていました。彼女はその心情を詩に込め、明朝に百花を咲かせるよう命じるのでした。