天文奇観
ブラックホールが恒星を呑み込む全過程 初観測
米科学振興協会が運営するニュースサイト「EurekAlert」11月26日の報道によると、天体物理学者の国際チームが、恒星が超巨大質量ブラックホールに呑み込まれ、そして高エネルギー物質が噴出された全過程を、初めて観測した。
米ジョンズ・ホプキンズ大学の科学者、チームリーダーのソエルト・バン・ヴェルツェン(Sjoert van Velzen)氏は、「このような出来事は非常にまれで、恒星の崩壊から錐体形のジェット噴出までの全過程が観察できたのは今回が初めて」と述べた。
これは地球から約3億光年離れた銀河「PGC 043234」で起きた現象で、質量が太陽のほぼ100万倍ある超巨大ブラックホールが、通りかかった恒星をバラバラにちぎれ、呑み込んでいた。その後、ブラックホールのジェット噴射が観測された。
ヴェルツェン氏は、「ブラックホールが恒星を破壊する光景は実に壮観で奥深い。それについての理解がまだほど遠い」「今回の観測で、ブラックホールの謎の解明にまた一歩近づいた」と話した。
2014年12月に、米国オハイオ州立大学の科学者が、ハワイ天文台の光学望遠鏡で恒星が崩壊していることを観察したと、ツイッターで公表した。その直後、英国オックスフォード大学の天体物理学者が電波望遠鏡で観測を始めた。後に、多くの科学者も続々と衛星や探査機などの装置で観測に参加した。
科学者は、数カ月の観測で得られたX線、電波、光学信号による多重観測データを分析し、地球から3億光年離れた宇宙で起きた出来事を再現した迫力あるCG映像を制作した。
(翻訳編集・山本アキ)
関連記事

健康的とされる甘味料「エリスリトール」が、実は血管や脳に悪影響を及ぼすかもしれないという研究結果が発表されました。

関節炎、がん、認知症、うつ…。「治らない」とされてきた慢性疾患が、生活習慣の改善で“逆転”した症例が続々報告されています。諦めずに、希望の声を信じて。

玉ねぎは冷蔵庫に入れると逆に傷みやすい?風味を損なわず長持ちさせるには「温度・湿度・包装」が鍵。知らないと損する保存術をご紹介します。

目の疲れや体の不調に効く「行間」のツボをご紹介。高血圧やストレスを和らげ、肌の輝きも取り戻せるセルフケア法を今すぐ試して、心身のバランスを整えましょう!

唐の時代、雪に包まれた上苑で女帝・武則天の心は曇り、冷えた空気がその憂いを深めていました。彼女はその心情を詩に込め、明朝に百花を咲かせるよう命じるのでした。