ヒラリー氏、台湾を見放すことを検討か=ウィキリークス
米国は台湾と同盟関係にあるはずだ。しかし、米大統領候補だったヒラリー・クリントン氏は以前、台湾への軍事援助を止めることで中国の所有する米国債1.14兆ドルを帳消しにさせるという、主要メディアの伝えたアイデアに、賛成していたという。暴露された同氏の電子メールで明らかになった。
米紙ニューヨーク・タイムズ(NYT)は2011年11月10日、ハーバード・ケネディ・スクールの元国際安全保障フォローであるポール・ケーン氏による「(米国)経済を救うために、台湾を見放す」と題した文章を掲載した。米国の課題である巨額の国債について、解決案を提示している。
それによると、米台で締結した台湾防衛協議の期間が終わる2015年までに、オバマ大統領は「中国主席と密談し、軍事兵器の販売などを含む台湾軍事援助を全面的にやめることで、中国に1.14兆円の米国債を帳消しにさせる」というもの。
カーン氏によると、このアイデアにより米国の負債は減り、経済を上向きにさせ、中台の潜在的な問題から米国は抜け出せるとした。
台湾を見放す策 ヒラリー氏「賢いアイデア」
機密文章の公開を続けるウェブサイト「ウィキリークス」で最近伝えたところによると、ヒラリー・クリントン氏は、同アイデアに賛成していたという。
2016年米大統領選でヒラリー氏の政策顧問だったジェイコブ・スリバン氏は、記事内容をヒラリー氏に伝えた。これに対して、ヒラリー氏は「読みました、とても賢い方法ですね。皆で検討しましょう」と返信していた。ヒラリー氏が実際にどのような台湾政策を準備していたかは不明。
2016年11月の米大統領選で、ヒラリー氏はトランプ氏に敗れた。その敗因は、ヒラリー氏の私用メールの内容が流出したことで明らかになった、クリントン財団についての醜聞とされる。
トランプ氏は同財団について「史上最も腐敗した政治企業だ」「すぐに閉鎖しなければならない」と厳しく指摘していた。AP通信よると、ヒラリー氏がオバマ政権時に国務長官を務めていた時期に会談した多数の人物は、同基金に寄付していたという。
また、人権弁護士で現在も中国で軟禁状態にある高智晟弁護士は、米大統領選前に「ヒラリーに投票しない」と題した文章を大紀元に寄せた。高弁護士の聞いた共産党関係者の話では、ヒラリー氏は中国から高額な賄賂を受け取ることで、人権問題に触れないよう約束していたと明かした。
(翻訳編集・佐渡 道世)