訪米ビザ拒否で、北京からのオーケストラ団公演が中止

米国シアトルで2月16日に予定されていた、中国のオーケストラ団「北京民族楽団(Beijing Chinese Orchestra,BCO)」のコンサートが中止となった。米国当局が、22人の団員の訪米ビザ発行を拒否したためだ。地元紙シアトルタイムスが27日に報じた。

22人分の訪米ビザは、1月20日に発行されないことが判明。同楽団がシアトル中心部のベナロヤ・ホールで予定されていた演奏会は、中止せざるを得なくなった。

同紙は、駐中国米国大使館と在サンフランシスコ中国領事館に、このたびの団員のビザ拒否の理由について問い合わせたが、回答はない。

地方芸術管理当局によると、海外からの芸術団が米国へ入国できずイベントが中止となるのは、前例がないわけではないが、まれだという。

シアトルのチケット情報当局によると、BCOは、2008年の北京五輪や2014年APECなど国際的イベントに出演歴のある団体。このたびの北米公演では、「在米中国人および米国の友人へ習近平国家主席から新年の挨拶をとどける」との名目で敢行される予定だった。

ビザ拒否の理由について、太平洋西岸部文化交流委員会の芸術担当・民主党下院議員アダム・スミス氏の事務所は、ビザ申請の団員の渡航目的は「旅行目的」だったのではないかと推測し、ふたたび再申請する可能性を示唆した。

(翻訳編集・佐渡 道世)

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