入国審査

トランプ政権、中国人の訪米にソーシャルサイトの情報提出求める

トランプ政権は、新たな移民と入国関連法の改定案として21日、長期の米国滞在ビザを持つ中国人に対して、訪米前に、ソーシャルメディア(SNS)の情報の提示を求めることを明らかにした。

米国税関と国境警備局(CBP)は、提示は、長期の商業ビザと観光ビザで入国する中国人に、訪米前のオンラインのビザ更新システムの一項目として、SNSのプロフィール情報の提出を求める。

ジェニファー・エバニツキーCBP広報担当者は米紙ポリトコ(Politco)の取材に対して「SNSでの情報収集は、入国を妨げるものではない」とし、SNSを運営する企業へも、プライバシーの設定を犯すような情報提供を求めないと述べた。

また、SNSの情報を提出は、一つの選択であり、拒否しても入国審査に影響はないという。

米国当局は、どのSNSを指すのか明らかにしていない。前オバマ政権も去年、ビザ免除プログラムで入国する者に対して、同様のSNS情報の提出を求めた。対象となったのはFacebook、Twitter、Instagram、 Google+、YouTube、LinkedIn など。

いっぽう、これらのサイトは中国では検閲対象で見ることができないため、提出するのは中国語のSNSである微博(Weibo)、テンセントQQ(Tencent)、微信(WeChat)などになると考えられている。

米国政府は以前から、米国の商業・軍事技術を対象とした中国スパイに懸念を示している。米パブリッシャーズ・デイリー編集者エリック・サス氏の解説記事によると「一部の中国組織犯罪集団が米国で活動していることが知られているが、個人でも組織でも、中国のSNSに登録している可能性が高いと(米政府は)考えている」という。

またサス氏によると、同案とは別に、国土安全保障省は、シリア、イラク、イラン、ソマリア、スーダン、リビア、イエメンの7カ国からの個人に対し、米国入国にはSNSのパスワードを渡すことを求める新ルールを検討しているという。

(翻訳編集・佐渡 道世)

関連記事
中国共産党(CCP)は、カンボジアのリアム海軍基地の拡張工事を正式に完了した。この拡張は、中国のジブチにある海外基地を彷彿させるものであり、南シナ海におけるCCPの軍事的影響力拡大への懸念を一層高めている。
米国のトランプ大統領は、世界の「相互関税」を90日間停止したが、強硬な中共に対しては次々と追加措置を講じており、中国の一部商品には最大245%の関税が課されている。
4月22日、ロイターが入手した文書によると、中国共産党の党首がベトナムを訪問した直後、ベトナム商工省はアメリカやその他の貿易パートナーに対し「違法な貨物転送」の詐欺行為を厳しく取り締まるよう指示を出し、アメリカによるベトナムへの高関税措置を回避しようとしている。
イギリスの財務大臣レイチェル・リーブス氏は、低価格輸入品に適用される関税免税制度を精査し、国内市場における公正な競争を守る意向を示した。
ベトナムが米国から最新F-16戦闘機を大量購入へ。中共の脅威に備えた動きで、米越関係最大の防衛取引となる見込み。