女性のためのビジネスサミット開催 60ヶ国以上から1,300人が東京に集結

  5月11日、世界女性サミット(Global Summit of Women)が今回初の開催国となる東京で開幕し、60を超える国々から過去最高の1,300人が参集しました。アイリーン・ナティビダッドが代表を務めるこの国際会議には、フィリピン副大統領レニー・ロブレド氏、ベトナム副大統領ダン・ティ・ゴク・ティン氏をはじめ、複数の大臣・議員など政府関係者が出席し、加えて世界の数百名の企業トップ、女性起業家たちが東京に集結しました。

「今回のサミットは過去最大規模となりました。この国際会議を女性が初めて知事を務める都市で、また女性の地位向上を推進する首相のもとで開催できたことを大変喜ばしく思います」とサミット代表のナティビダッドは述べました。

3日間のプログラムの開幕に先立ち、5月10日(水)には、国内外の女性ビジネスリーダーによる日本取引所グループ(JPX)の打鐘セレモニーが行われました。同証券取引所において女性グループが取引開始の鐘を鳴らすのはこれが初めてです。

ナティビダッドは「本サミットは公共機関や民間企業で働く女性リーダーたちのためのビジネスフォーラムであり、重要なことは、彼らが日本市場についてもっと良く知り、女性の企業経営陣や起業家と出会い、連携の可能性を探ることです」と述べています。

経済産業大臣・世耕弘成氏、経団連会長・榊原定征氏は「日本とビジネスをするには」をテーマにした最初のセッションに登壇し、サミット参加者に投資を呼びかけました。

サミットでは、安倍首相がこれまで日本で注力してきた「ウーマノミクス」を評価し、同氏に対し、男性で2人目の受賞となる世界女性リーダーシップアワード(Global Women’s Leadership Award)を授与し、オープニングセレモニーにてその授与式が行われました。翌日5月12日(金)のサミットガラディナーではもう一人の受賞者、マラウイの前大統領ジョイス・バンダ氏の授与式が行われます。バンダ氏は長年に渡り同国をはじめアフリカ全土の女性の地位向上のために活動を続けてきました。また東京都知事である小池百合子氏は、女性を代表する議員・大臣として活躍してきた功績を評価され、日本女性リーダーシップアワード(Japan Women’s Leadership Award, 選者: ポピンズCEO中村 紀子氏)を受賞しました。

ビジネス界における次世代の女性育成の為、活躍中の若き実業家たちによる「ユースフォーラム(Youth Forum)」には東京都内の大学生220人が招待されました。また、多数の応募者の中から選ばれた20名には「奨学生」としてサミットの全プログラムに参加できる権利が与えられました。「テクノロジーツールを駆使した若い人たちの経済的創造性を育てなければ」とナティビダッドは述べています。「そうした若い女性たちこそが我々の未来なのです。」

世界女性サミットについて

世界女性サミット(Global Summit of Women, 略称GSW)は1990年に創設され、ワシントンD.C.に本部を置くNGOです。公共機関、民間企業、非営利組織といった異業種の人々のネクサス(結合点)として、世界各国、様々な地域に生きる女性リーダーたちから提供される、働き方に関するソリューションやクリエイティブな戦略をシェアすることで、世界における女性の経済的機会を飛躍的に広げようという共通のビジョンのもと、活動を展開しています。これはビジネスサミットであり、ここで言う「ビジネス」の焦点はグローバル経済における女性の地位向上にあります。

(編集・甲斐 天海)

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