「より一打に集中できている」 引退表明後はじめてのツアーを迎える宮里藍に独占インタビュー
LPGA女子ゴルフツアー「ウォルマートNWアーカンソー選手権」が現地時間6月23日(金)にアメリカ・アーカンソー州のピナクルCCで開幕した。同大会は、先日、今シーズン限りでの現役引退を表明した宮里藍選手が2012年優勝している。これからファイナルシーズンを迎え意気上がる宮里選手にWOWOWが現地で独占インタビューを行った。
Q 引退発表から1ヶ月たちましたが、改めて今の気持ちを教えてください。
宮里藍 「バタバタと時間が過ぎていった感じがしますが、サントリーレディースで自分の中では、色々難しい1週間だったので、精神的にも体力的にもエネルギーを使ったなという感覚がありました。アメリカに戻る前にしっかりお休みしたいなと思っていたので、先週1週間お休みできたのはすごくよかったです。」
Q アメリカに戻ってきて関係者や選手から声はかけられましたか?
宮里 「特にアメリカに戻ってきてから『おめでとう』『これから楽しみだね』『置いて行かれるのは寂しいな』と選手やキャディやLPGAのスタッフのみんなが温かく、いろんな気持ちを言ってくれているので、すごく嬉しかったです。」
Q アメリカツアーの中で今大会のコースは思い出深いと思いますが、コースの印象を教えてください。
宮里 「すごく好きな大会の一つで、特に地域密着型でローカルな人がこの大会をサポートしています。特に17番のパー3は年々力を入れていてにぎやかな1ホールにしようとする動きもみられます。いろんな形がユニークだなと思う大会なので、その中で2012年に勝てたことはすごく大きかったと思いますし、私としてもいい思い出がたくさんあるのですごく楽しみです。」
Q 優勝した5年前と今は何か違うところはありますか?
宮里「5年前は(宮里)美香ちゃんと優勝争いをしていて、私の方が先に上がって、美香ちゃんの終わりを待っていたんですけど、今となってはすごくいい思い出です。5年経って年齢も重ねて、ゴルフの内容自体すごくかわってきたと思うので、5年前よりは少しゆとりを持ってプレーできているんじゃないかなと思います。」
Q ペアリング(リディア・コと朴インビ)についてどう思いますか?
宮里 「最初にインビのキャディが『一緒にまわれるよ』と教えてくれたので、すごく嬉しかったですし、リディアとまわるのも相当久しぶりで、彼女が(世界ランキング)ナンバーワンでいる間、私は成績を残せてなくて、初日2日目を含めて一緒にまわる機会が少なかったですし、今回このタイミングで一緒になれたのはすごく私にとっても大きな意味があると思います。」
Q それぞれキャラクターが違うペアリングですが、注目してほしいポイントはどこですか?
宮里 「それぞれナンバーワンになった選手なので、こんなに違う形でナンバーワンになれるんだというところに注目してほしいなと思います。インビもリディアも本当に波がなく、私以上に気持ちが平坦で、見ていて引き寄せられるようなプレーをする2人なので、私もそれにあやかっていいプレーができればいいです。」
Q 残りのアメリカツアーまだまだ戦いは続きますが、改めて目標を教えてください。
宮里 「できればなるだけ早く優勝争いに絡みたいですし、特に今大会は3日間なので天気も含めて難しいところはありますが、1ホール1ホール丁寧にやっていきたいです。毎大会が私にとっては最後になるので、悔いのないようにベストを尽くしたいと思います。」
Q 以前から『一打一打に集中する』と言っていますが今までと何か変わったところはありますか?
宮里 「いろんなことを手放せたので、考えていてストレスになっていたことが今はもうないです。逆により一打に集中できています。いろんなことを割り切って、自分のプレーに集中できているので、それはすごくいい方向に向かっていると思います。あとは気負わずに、明日リディアとインビとまわることも緊張すると思うので、いい刺激をもらいながら頑張りたいと思います。」
宮里藍をはじめ野村敏京、畑岡奈紗、横峯さくら、上原彩子が参戦している「ウォルマートNWアーカンソー選手権」は現在WOWOWで最終日まで連日生中継している。
(編集・柳あきら)