米SECへの不正アクセス、委員長「前任者知っていたと思わず」
[ワシントン 26日 ロイター] – 米証券取引委員会(SEC)のクレイトン委員長は26日の上院銀行委員会で、2016年に発生した適時開示情報システムに対する不正アクセスについて、前任のメアリー・ジョー・ホワイト氏が知っていたとは思っていないと述べた。また、不正アクセスを受けた正確な日時は「確実に」は分からないとした。
今年5月にSEC委員長に正式任命されたクレイトン氏は、前任者はハッキングに気付いていたのかとの質問に対し「ホワイト氏が知っていたとは考えていない」と証言。不正アクセスの正確な発生日時については「確実に知ることができるとは私は思っていない」と述べた。
SECは20日、適時開示情報システム「エドガー」に不正アクセスがあり、未公開情報がインサイダー取引に利用された恐れがあると公表した。
今回のクレイトン氏の公聴会は、SECが不正アクセスを公表する前から予定されていた。
同氏はエドガーへの不正アクセスについて、おそらくソフトウエアの欠陥に伴う結果だと指摘。個人が特定できる情報が危険にさらされている様子はないとしたものの、これ以上の詳細を明らかにしなかった。
また、SECが受けた唯一の不正アクセスであるとは「100%の確信」をもっては言えない、と説明。サイバー空間における脅威の高まりに対処するため、議会にさらなる資金を要求する考えがあると付け加えた。
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