病める米社会
ウーバー(UBER)の運転手、子供を人身売買から守る=米国
華やかなネオンと喧噪が渦巻く大都市の夜。一人のウーバー運転手が、犯罪者の魔の手から女の子を救った。
米国カリフォルニア州でウーバー(配車サービス)運転手をしているキース・アヴィラさん(Keith Avila、35)はある夜、三人の女性をピックアップして車に乗せた。女性たちは若かったが、そのうちの一人は16歳以下の子供にしか見えない。挑発的なミニスカートをはいた女の子が助手席に座り、あとの女性二人は後ろの座席に収まった。その時、何かがおかしいとアヴィラさんは感じたという。
3人の行先は、ホリデイ・イン(Holiday Inn)というホテル。アヴィラさんが目的地に向かうと、女性たちは女の子を「客」のもとへ送るとあからさまに話し始めた。
「男に抱きついたら、身体を上から触りながら、武器を持っていないか確認するのよ」女性たちは、助手席の女の子に話しかけた。まるでアヴィラさんの存在を無視するかのように、彼女らは熱心に女の子に指示を出していたという。
その時、自分が「児童買春」の現場にいると確信したアヴィラさん。彼は3人をホテルで降ろすと、すぐに警察に連絡し、車中の会話から特定した部屋番号を伝えた。客と女性二人はすぐに逮捕され、女の子も無事に保護された。
メキシコ移民のアヴィラさんは、警察が現場に駆けつけた時の様子を録画し、フェイスブックにアップした。動画の中で、彼は「こんな犯罪は、絶対に許してはならない」と語気を強めている。
米国の「人身売買ホットライン」(National Human Trafficking Hotline)によると、2017年だけで売買に関する報告が4,000件あり、そのうちの3,000件は性犯罪が絡んでいるという。
(郭丹丹)
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