英首相、EU離脱交渉に「新たな期待」表明へ 条件巡る合意受け
[ロンドン 11日 ロイター] – 英国のメイ首相は11日、欧州連合(EU)離脱交渉が進展したことを受けて「新たな期待」が生まれたと強調し、英議会とEUに対し、通商協議の開始に向けて「ともに前進する」よう訴える見通し。
英国とEUは8日、1)清算金、2)在英EU市民の権利、3)アイルランドの国境問題──の3分野で基本合意に達した。
メイ氏は議会への声明で「わたしは一貫して交渉が容易でないと明言してきた。前進させるには英国、EUの双方が譲歩する必要があり、われわれはそれを実施した」と説明。首相官邸が声明の抜粋を公表した。
「交渉について新たな期待が生まれ、今回の合意内容が今週開催のEU首脳会議で確認されることを期待する」と表明する。
14、15日に開かれるEU首脳会議では、将来の通商関係など「第2段階」の協議開始を承認する見通し。
離脱条件を巡る交渉では、アイルランドと英領北アイルランドの国境問題について英国が譲歩し、EUと通商協定が結べなかった場合でもEU単一市場のルールとの「完全な連携」を維持することを約束。また、清算金の額は350億─390億ポンドとなる見通し。
メイ首相はこれらの合意はEU離脱に必要だとし、「経済・安全保障上の力強い新たな関係を築く段階に進むことを可能にした」と述べる見通し。
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