ペルーのフジモリ元大統領、国民に許し求める

[リマ 26日 ロイター] – 在任中の汚職と人権侵害事件で禁錮25年の刑に服し、ペルーのクチンスキ大統領(79)から恩赦を与えられたフジモリ元大統領(79)は26日、フェイスブック上にビデオメッセージを投稿し、在任中に至らなかった点について国民に対して「心の底から」許しを求めた。また、クチンスキ大統領がクリスマスにフジモリ氏に恩赦を与えたことに感謝した。

フジモリ派政党は現政権と激しく対立してきた。フジモリ氏はこの日、自由な身になった今、クチンスキ氏の国民和解の呼び掛けに協力していくと述べ、政界へ戻らない意向を示唆した。

闘病中のフジモリ氏は病院のベッドで管に繋がっている状態だ。「私の政権が一部の国民に好意的に受け止められた一方、一部の国民の期待を裏切ったことも認識している」とメモを読み上げた。「こうした人たちに対しては、心の底から許しを求める」とした。

フジモリ氏が1990-2000年に強権を行使したことについて明確に謝罪するのは初めて。

恩赦は、クチンスキ大統領が政治的スキャンダルを生き延びるためにフジモリ派の議員と取引をしたとの批判が上がっている。フジモリ政権下の被害者を侮辱しているとして、前日まで抗議デモが2日間続いていた。

クチンスキ大統領は25日、恩赦に反対する国民に対して、「新たな段階へ進もう」と呼びかけ、恩赦に対する理解を求めた。フジモリ政権下でペルーは前進したと主張。フジモリ氏は病気を患っており、恩赦は正当化されると述べた。

フジモリ氏は[大統領がとった複雑な手段に感謝の意を表明せずにはいられない。人生の新たな段階において、大統領が求める和解を支持する」と述べた。

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