トランプ米大統領最側近、ヒックス広報部長辞任へ=ホワイトハウス

[ワシントン 28日 ロイター] – 米ホワイトハウスは、トランプ大統領が最も信頼する最も古くからの側近、ホープ・ヒックス広報部長(29)が辞任すると発表した。具体的な時期は不明だが、数週間以内とみられる。

ヒックス氏は、トランプ氏が大統領選キャンペーンを開始した際に初めて採用したスタッフのうちの1人で、政治の経験はない。前任のスカラムチ氏の更迭を受け、17年9月に後任となった。側近によると、ヒックス氏はホワイトハウス外での機会を探すため辞任したいと大統領に告げたという。

ヒックス氏は前日、2016年の米大統領選へのロシア介入疑惑を巡り非公開で行われた下院情報委員会の公聴会に9時間にわたり出席していた。

ホワイトハウスのサンダース報道官は、ヒックス部長の決断は公聴会での聞き取りに関連するものではないと説明。議員らによると、ヒックス氏は政権に関する質問への回答を拒否したが、トランプ氏の広報を担当していた選挙キャンペーン時と、その後トランプ氏が大統領に就任するまでに関する質問には全て答えたという。

16年7月、大統領の長男ドナルド・トランプ・ジュニア氏がロシア人弁護士のナタリア・ベセルニツカヤ氏とマンハッタンのトランプタワーで面会していた問題で、ヒックス氏はこれに関し17年7月に虚偽の声明文作成に関わったとされるが、同氏はこの問題についての証言を拒否した。

トランプ・ジュニア氏はのちに、トランプ氏の対立候補だったヒラリー・クリントン氏に不利となる情報を提供すると同弁護士が約束したことを明らかにした。

ヒックス部長は、2人の元妻に対する虐待疑惑で辞任したホワイトハウスのロブ・ポーター元秘書官と恋愛関係にあったとみられている。

トランプ大統領はホワイトハウスを通じて「ホープ氏は卓越した人物で、3年間素晴らしい仕事をしてくれた」との声明文を発表。「将来再び共に働けることを信じている」と述べた。

関連記事
中国の大手自動車メーカー・BYDが、ブラジルで中国人労働者を「奴隷のような環境」で働かせていたとして起訴された。労働者は長時間労働やパスポートの没収、賃金の大幅な差し引きといった扱いを受け、国際的な人身売買の可能性も指摘されている。
チェコ政府は、中共の支援を受けたハッカー集団APT31によるサイバー攻撃を非難。欧米も対応強化へ。国際社会が注視。
中国共産党は先進技術を活用する一方で、標準特許料の支払いを回避。国際規範を無視する姿勢に、元駐中米大使が警鐘。
最近、トランプ大統領はウクライナに攻撃を続けるロシアのプーチン大統領に対し、しばしば不満を表明している。
29日、安倍昭恵さんとプーチン大統領が面会した。プーチン氏は、「素晴らしい政治家だった」と安倍元首相を評価し、昭恵さんは時折涙ぐむ場面も見られた。