中国、炎上した車に消火器貸し拒否 2人死亡

3月31日午後18時頃、四川省徳陽市中江県の道路の交差点で、2台の自動による出会い頭の事故が発生した。この衝突で、白い自家用車が炎上し、車内にいた2人が死亡した。

インターネット上に投稿された動画では、衝突事故を起こした白い車と赤い車が大破し、2台とも車のエンジン部分から煙が出た様子を確認できる。交差点付近に住む住民らは2台の車の中に残されていた人を助け出そうと救助活動を始めた。赤い車にいた3人はすべて救出された。しかし、白い車は、衝突で大きく変形したため、運転席と助手席にいた2人が車内に閉じ込められてしまった。さらに、煙が出た直後に火も出た。住民らは、バケツで水を運ぶなど鎮火活動に当たっていた。

その時、住民らは通りかかったバスの運転手に消火器を借りようとしたが、拒否された。

同動画では、バスの女性車掌が住民らの要求に対して、「先に行かないとダメだ」、「急いでいる」と答えた様子が映っている。

その後、白い車は火が燃え広がり、地元の消防隊が駆け付けて来たが、車内にいた2人は死亡した。

インターネット上では、バスの運転手と女性車掌に対して、「人を見殺しにした」「無関心で冷たい。自己中心的だ」「心はあるのか?」などの非難が集中した。

中国メディアによると、同バスは個人バスで、当時20人ほどの乗客を乗せていた。バスのオーナーでもある運転手は、乗客の安全を考量した上で、消火器を貸すことをやめ、急いで事故現場から離れることにしたと報じた。

また、バス運転手は事故現場を通りかかった時、白い車から煙が出たのを確認したが、火は出ていなかったとした。「その時、火が出ていれば、絶対貸しただろう」とメディアに語った。

事故現場の人員救出に参加した住民によると、白い車は2回火が出た。1回目は鎮火されたが、2回目に火が出た時に住民らは、他方から大きな消火器を借りてきたが、結局火を消せなかった。「バス運転手が消火器を貸してくれなかったから、2人が死亡したと言えなくもない」

(翻訳編集・張哲)

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