台湾行政院の徐国勇報道官は18日、中国軍が台湾海峡付近で行う「実弾軍事演習」について、「規模が小さく、定例訓練に過ぎない」と話した。写真は徐国勇氏(大紀元資料室)

中国軍の「軍事演習」、専門家「過大な宣伝で台湾を威嚇」

中国軍は18日、福建省泉州市沖で実弾演習を行い、中国メディアはこれを「台湾海峡での軍事演習」と報じた。これについて、台湾政府は小規模な定例演習を中国当局が「軍事演習」だと過大に宣伝しているとした。専門家は「一つの中国」原則を容認しない蔡英文政権に圧力をかける意味合いが強いと分析する。

台湾国家安全局は16日、今回の航行禁止に指定された範囲は200平方キロメートルで、時間は16時間と短時間、小規模な訓練だと立法院(国会相当)に報告した。

これまで、ほぼ毎年4~6月に同じ場所で火砲や高射砲の射撃訓練が行われている。「中国側は今回の演習で、台湾海峡の中間線をすら越えていないから、台湾海峡軍事演習とは全く呼べない」と台湾師範大学の範世平教授が大紀元に対して述べた。

範教授は、中国側の狙いとして、『一つの中国』原則の強調と台湾市民への心理的圧力をかけることを挙げた。

台湾の頼清徳行政院長(首相)は昨年就任して以来、「私は台湾独立派」と繰り返し発言してきた。国務院台湾事務弁公室はこれを問題視し、頼氏を名指しで批判。同弁公室の劉結一主任は16日、今回の軍事演習を「国家分裂を企む言論と行動を阻止するための行動だ」と述べた。

米メディア・ラジオ・フリーアジアによると、米下院外交委員会アジア太平洋小委員会のテッド・ヨーホー(Ted Yoho, R-FL)氏は17日、中国の過大宣伝が台湾への威嚇だとの見方を示した。

(翻訳編集・張哲)

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