台湾、「日中戦争」ドラマを放送中止 中国の圧力有無を調査へ

台湾のテレビ局「大愛電視」がこのほど、日中戦争をテーマにした連続ドラマを突然放送中止と発表し、注目が集まった。台湾政府は21日、中国当局からの圧力の有無について調査すると表明した。

智子之心』は、日本統治下時代の林智恵(智子)という実在の女性を主人公にしたドラマ。林氏は日中戦争の最中、家族の反対を押し切って、旧日本軍の看護婦として従軍し、香港や広州など各地で献身的な救援活動を行った。ドラマは全35話で、セリフの一部は日本語で行われた。

同ドラマは2話を放送後、12日に放送中止となった。さらに、大愛電視は、インターネット上に同ドラマに関する広告、FacebooK上の投稿、YouTube上の動画などをすべて削除した。

中国共産党機関紙・人民日報系の「環球時報」が、同ドラマについて「日本軍国主義を美化している」と糾弾した。中国大陸では放送されていない。

国務院台湾事務弁公室の安峰山報道官は16日の定例記者会見で、同ドラマの放送中止について「放送直後から、中国大陸と台湾の市民から批判の声が出ている。侵略戦争を美化し、植民統治を正当化するいかなる手法に対しても、両岸の同胞がともに抗議するのは当然なことだ」と台湾市民も反対しているかのように説明した。一方、台湾の視聴者からはドラマの放送再開を望む声が上がっている。

大愛電視の担当者は「外部からの圧力はなかった」としているが、台湾の映画界は、放送中止は中国当局の圧力によるものだとみている。ドキュメンタリー映画監督の李惠仁氏は「(テレビ局が)自己検閲を行った」と明言している。

台湾清華大学社会所の陳明祺所長は、中国共産党が政治的基準を他国に押し付けていると批判した。「政治審査は海外まで拡大し、共産党は直接企業や個人に圧力をかけている」

21日、台湾立法委(国会相当)の蕭美琴委員は質疑で、「外部の圧力で自己検閲が行われていれば国家の安全の問題にかかわる」と述べた。これに対して、国家通訊伝播委員会は「原因を調査し、今後も注視していく」と答弁した。

大愛電視の母体である仏教系慈善団体、台湾慈済基金会は親中共の立場を取っており、大陸で基金を設立した初の海外非営利団体でもある。設立時、中国当局は1億元(約17億4000万円)を出資した。08年四川大地震後の6年間、基金会は復旧事業に19億5000万元(約339億2000万円)の資金を投じた。

ドラマの主人公・林智恵氏は今も健在だ。現在91歳の林氏は「慈済基金会」のボランティアとして活躍している。

(翻訳編集・張哲)

関連記事
日中戦争の勝利は中華民国の歴史的功績であるが、これは連合国の支援を受けた辛勝であった。中華民国は単独で日本に勝利したのではなく、第二次世界大戦における連合国の一員として戦ったのである。このため、ソ連は中国で大きな利益を得、中共を支援して成長させた。これが1949年の中共建国の基礎となった。
神韻2018年のダンスの演目『覚醒』では、古代の兵士が伝説の莫高窟(ばっこうくつ)で贖いを求める場面があります。366年に作られ、「敦煌千佛洞」としても知られる莫高窟には、興味深い物語がまつわります。この神秘なる聖なる場所を目指して、数世紀にわたり多くの者が巡礼し、敬虔を示し、壮麗な光景を自分の目で目撃しているのです。
自然死はまあ大丈夫だが、それよりも悪いのは、中国の実験室で漏れ出たコロナで何百万人もの死者を出したことだ。さらに悪いことに、その費用はすべて自由世界の税金で賄われている。中国が新たな感染症災害を招くと確信。 アメリカは、中国製の次の「殺人鬼」の誕生に資金を提供したり、協力したりすべきではない。
旧正月は、家族の再会を祝って団欒し、新たな一年への希望を抱く時です。お父さんお母さん、おじいちゃんおばあちゃん、叔父叔母、離れて暮らす親戚に電話をかけて、「新年快楽!」「過年好!」と旧正月を祝います。
今年の旧正月は2月10日から。神々や先祖を敬い、伝統に基づき、家をきれいにして新しい服を着て、新年を祝います。日本では江戸時代まで太陰太陽暦を採用していましたが、明治政府がこれを廃止し、西暦のカレンダーになっています。今日、「明けましておめでとうございます」と言われても、ピンとこない人は多いかもしれませんが、沖縄や奄美大島の一部はいまも旧暦に基づいた祝い事が行われています。