米大統領、首脳会談でロシアの「有害な活動」追及へ=米当局者 

[ワシントン 5日 ロイター] – 米政府当局者らは5日、トランプ米大統領が今月開催される北大西洋条約機構(NATO)首脳会議(サミット)と米・ロシア首脳会談の場で、ロシアの「有害な活動」を追及するとの見通しを示した。

トランプ大統領は今月11─12日にブリュッセルで開かれるNATOサミットに出席し、英国を訪問した後、16日にフィンランド首都ヘルシンキでロシアのプーチン大統領との会談に臨む予定。

米国のハンツマン駐ロシア大使は記者との電話会議で、「大統領はロシアとの関係改善が両国にとって好ましいと考えているが、改善できるかどうかはロシア側の対応にかかっており、大統領は引き続き有害な活動に関してロシアの責任を追及することになる」と述べた。

NATO米代表部のハッチソン大使は、NATOサミットでロシアは主要な議題になると指摘。

「ロシアおよび同国の有害な活動、民主的国家の分断を狙った取り組み、中距離核戦力(INF)廃棄条約違反が(NATOの)抑止力の主な対象だ」と述べた。

ハンツマン氏によると、トランプ大統領とプーチン大統領は、INF廃棄条約と米ロ間の新戦略兵器削減条約(新START)について協議する可能性が高い。何らかの合意が見込まれるかどうかについては言及を避けた。

1987年に米国とソ連との間で結ばれたINF廃棄条約を巡って、双方とも自国には違反がなく、相手国が違反していると主張している。

新STARTは、米ロが配備済みの戦略核弾頭を1550発未満に削減することを定めている。2021年2月に期限を迎えるが、両国が合意すれば5年延長が可能になる。

ハンツマン氏は延長が話し合われる可能性はあるが、予断を与えることはしたくないと語った。

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