米商務長官、EUに迅速な通商交渉要求 「大統領の忍耐に限界」
[ブリュッセル 17日 ロイター] – ロス米商務長官は17日、米国と欧州連合(EU)の通商協議をEU側が遅らせていると批判し、早急に結果を出すよう求めた。
ロス長官は16日にブリュッセルでマルムストローム欧州委員(通商担当)と会談し、17日に記者団に説明した。
トランプ米大統領とユンケル欧州委員長は7月、関税の撤廃と通商関係の改善に向けて取り組み、交渉期間中は欧州産自動車への関税発動を控えることで合意している。だがロス氏は合意から3カ月近くたち、米国と欧州には「大きな断絶」があると指摘した。
「(マルムストローム氏との)会談の目的はスピード感と短期的な成果が必要と強調することにあった。これには関税の軽減と基準も含まれる」と語った。
その上で「次回(の交渉)かそれ以降になるか分からないが、まさに目に見える進展が必要だ。われわれの関心はそこにある。大統領の忍耐力は無限ではない」と強調した。
マルムストローム氏はこれに先立ち、EUは工業製品の関税撤廃に関する準備作業を何度か米国に呼び掛けたが、米側はあまり関心を示さなかったと述べている。
ロス氏は米側が進展を遅らせているとの主張は「正確ではない」とし「これは5カ年計画ではない。迅速かつ協力して動くべきものだ」と述べた。基準の問題は関税と同様に貿易の障害となっていると付け加えた。
また欧州委が農業は交渉に含まれないと主張していることについて、米国のソンドランド駐EU大使は米側の見解とは異なると言明した。「農業は7月25日(の米EU首脳会談で)1つのカテゴリーとして明確に議論し、最終交渉で協議されると大統領は期待している」と述べた。
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