米中通商協議、中国「懸念解消の土台に」 次回予定は明らかにされず

[上海/北京 10日 ロイター] – 中国商務省は10日、今週行われた米中通商協議は広範かつ詳細にわたったとし、双方の懸念解消の土台になったとの見解を示した。ただ、注目される問題については具体的に言及しなかった。

商務省はウェブサイトに掲載した声明で、両国は「共通の懸念となっている貿易・構造問題について、広範かつ深く、徹底したやり取りを行い、相互理解を深めるとともに、双方の懸念解消の土台となった」と評価した。

米通商代表部(USTR)は9日の声明文で、両国は「公正かつ互恵的で均衡の取れた通商関係の実現方法を議論した」と表明。「協議はまた、米国から農産物、エネルギーなどの製品やサービスを相当量購入するとした中国の約束に重点を置いた」とした。

7─9日の協議終了後、次回の直接協議の予定は明らかにされなかった。USTRは、米国の交渉団がワシントンに戻って協議の報告を行い、「次のステップについて指示を仰ぐ」としている。

中国商務省は、両国が緊密なコンタクトを維持することで合意したことも明らかにした。

USTRによると、米国側は技術移転や知的財産窃盗、米コンピューターネットワークへのハッキングといった問題を取り上げ、中国がこうした行為をやめるため「継続的な検証を受ける完全な履行と効果的な実施」を盛り込んだ合意の必要性を協議したという。

中国で事業を行う米国企業でつくる米中ビジネスカウンシルは、3日間の「実質的な協議」を称賛しつつ、中国における外資企業の公平な扱いを実現することや、技術移転を目指した中国政策の変更に関して具体的な進展を両国政府に求めた。また、中国が約束を果たした際には、米国の関税を撤廃することも要求した。

*内容を追加しました。

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