米ホワイトハウス、国境の壁建設費巡り非常事態宣言を準備=CNN

[ワシントン 24日 ロイター] – 米ホワイトハウスは、メキシコとの国境の壁建設費が議会の承認を得られなかった場合、議会を迂回する手段としてトランプ大統領が発動する可能性のある非常事態宣言を準備している。CNNが内部文書を引用して報じた。

政府当局者がCNNに語ったところによると、非常事態宣言の草案は先週には更新されていたという。

CNNは、トランプ氏の顧問の間ではこの問題で見解が分かれたままだと報道。非常事態宣言が出された場合、陸軍工兵部隊(COE)が壁を建設することになるという。

米国では政府機関の一部閉鎖が過去最長の34日間に達しており、これを一時的に再開するため、超党派グループが上院で修正案を示した。

ただ、ある上院議員は、この案にトランプ大統領が求める壁建設費は含まれていないとの見方を示した。

大統領はメキシコ国境の壁建設費用57億ドルを予算に盛り込むよう主張しているが、民主党はこれを拒否し、他の国境警備費の計上を目指している。

政府当局者はCNNに対し、壁建設の資金源として考慮されている他の選択肢には、財務省の資産没収基金から6億8100万ドル、軍事建設資金から36億ドル、国防総省の公共土木資金から30億ドル、国土安全保障省(DHS)の基金から2億ドルを拠出する案があると説明した。

この報道に対し、トランプ政権の上級幹部は「選択肢をすべて検討している」と述べたが、差し迫ったものはないという。

国防総省はロイターの問い合わせに対し、コメントを控えた。

内部文書によると、壁建設に当たっての環境審査は省略される可能性がある。DHSは契約に関する法律を免除されることで、迅速な建設が可能になるという。

*内容を追加します。

関連記事
最近、バルト海にある二本の重要な海底ケーブルが損壊し、ドイツ、スウェーデン、フィンランド、リトアニアの四か国が […]
米国議会は中国の最恵国待遇の取り消しを提案。AI技術競争において優位を目指す「AIマンハッタン計画」も始動。中国経済への影響が注目される
トランプ次期大統領は緊急事態宣言を準備し、不法移民の強制送還計画を発表した。計画では特に中国籍の兵役年齢の男性を優先している
米司法省は最近、IR事業をめぐり日本の政府関係者に賄賂を渡すよう指示して、中国企業のCEOを海外腐敗行為防止法違反の容疑で起訴した。
豪州初の女性宇宙飛行士ベネル=ペッグ氏は、シドニーの会議で「宇宙には地球上の砂浜の砂粒に例えるほどの恒星があり、生命の存在は確実だ」と語り、太陽系内外での地球外生命探査の可能性に期待を寄せた。「宇宙での発見は生命の理解を深める貴重な手がかりになる」と強調。