ベネズエラ政府、中銀から金8トン搬出=関係筋
[カラカス 9日 ロイター] – ベネズエラ政府は先週、中央銀行の金庫から8トンの金を運び出した。議員と政府関係者が明らかにした。米国による経済制裁に苦しむ中、外貨調達に向けて国外に売却するとみられている。
政府関係者によると、前週は停電や水不足でほとんどの一般職員が自宅待機中で、事務所に高官クラスしかいない間に搬出されたという。
野党のアンヘル・アルバラド議員は「中銀が不測の事態に備えている間に金が運び出された」と指摘。金は海外に売却されるだろうが、売却先は分からないとした。
ベネズエラでは今年2月にも同規模の金が運び出されている。
政府関係者によると、中銀の金準備は米国の追加制裁が科される前の年初から30トン減少。金庫内にはなお約100トンあり、貨幣価値では40億ドル以上という。
もっとも、このままのペースで減少を続ければ、中銀の金準備は年末までにほぼ底を突く見通し。
ベネズエラの中銀、情報省ともコメントの要請に応じていない。
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