日本一の長い藤棚 今年も賑わう=岡山県渋川藤まつり

岡山県玉野市の渋川海岸に隣接した公園にある、全長約900メートルの日本一長い藤棚。毎年ゴールデンウィークに「渋川藤まつり」が開催されており、訪れた5月5日もイベントを楽しむ多くの人で賑わっていました。この日、多くの大人が藤の花の美しい姿を愛でたり、写真に収めたりしている一方、子どもたちはカキ氷を食べたり、芝生の上を走り回ったりしていました。藤まつりが終わった後もしばらくは、白や薄紫色の藤の花を楽しむことができるようです。

公園をぐるりと囲む藤棚 (香織)

初夏を思わせるような強い日差しの下から藤棚の影へ入り込むと、いっきに涼しく感じられ、やさしいそよ風に揺れる藤の姿は一層心を清々しくさせてくれました。藤を揺らす風と同じ風に吹かれて、ただ藤を見る。これだけでなんとも言えない幸せを感じ、しばらくの間、見上げていました。

風にそよぐ藤 (香織)

陽が少し西に傾き始めた頃、公園を出てリゾートホテルの横を南西に進むと、一気に眼前が開け、美しい砂浜が広がる渋川海水浴場に着きます。現在では地元の方の協力の下、砂浜がとてもきれいに保たれており、子どもも大人も安心して過ごせそうです。

木陰に座り海を眺めたり、散歩したりする人 (香織)

県内有数のこの海水浴場は、老若男女が釣りや海水浴を楽しむだけでなく、広い砂浜を活用したビーチバレーやビーチサッカー、ビーチヨガなど、さまざまなビーチスポーツ大会が開催され、県内外から多くのアスリートも訪れます。

見渡す瀬戸内海は船が行き交い、遠くに岡山県と香川県をつなぐ瀬戸大橋が望めます。

きれいに清掃された砂浜と遠くにかすんで見える瀬戸大橋 (香織)

海水浴場の隣には「岡山県青年自然の家」があり、主に県内の小・中学生が海事研修に訪れ、地引網やカッターこぎ、手旗信号などを経験し、協力することの大切さや絆を学びます。

カッター越しに見えるおむすび形の島、大槌(おおづち) (香織)

 

海岸線には奇妙な岩が多いことで有名な「王子が丘(おうじがたけ)」の雄姿が (香織)

夏休みには多くの人が押し寄せる人気のスポットなので、静かでのんびりした時間を過ごすのには、今のこの時期が良さそうです。

(文・桜井景子)

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