F35の墜落事故、原因は操縦者の「空間識失調」の可能性=防衛省

[東京 10日 ロイター] – 防衛省は10日、航空自衛隊三沢基地(青森県)の最新鋭ステルス戦闘機、F35A戦闘機が墜落した事故で、墜落原因は推力の喪失や機体構造上の不具合ではなく、操縦者の「空間識失調」(平衡感覚を失った状況)による急降下が原因である可能性が高いとの報告書を発表した。

事故は今年4月9日午後7時27分ごろ、三沢基地から東方約135キロメートルの太平洋上で発生。操縦していた細見彰里3等空佐は行方不明となった。

今回の報告書によると、当該機は米軍機との離隔距離をとるための降下指示を受けて、同日午後7時26分ごろ左降下旋回を開始した。その直後、レーダー航跡が消失し、直後に墜落した。降下速度は1100キロメートルで、緊急脱出が行われた形跡は確認されなかった。

このため、操縦者が平衡感覚を失った状態である「空間識失調」に陥り、急降下しているとの認識がないまま、墜落した可能性が高いと推定している。

一方、推力の喪失や機体構造上の不具合の可能性はないと結論づけている。

そのうえで空間識失調に備えた対策を実施していくとの方針も打ち出した。

(田巻一彦)

関連記事
米国防総省は、中共による台湾侵攻を阻止し、米国本土防衛を強化するため、戦略を見直ている。インド太平洋地域の同盟国と連携して中共を抑止し、台湾海峡の平和維持に向けて軍事力強化が進められている。
神韻芸術団はNY市リンカーンセンターでの公演で大成功を収め、初週の6公演のチケットはすべて完売。また最近では、州議会議員リベッカ・カセイ氏が州議会を代表して神韻に表彰状を贈呈した
アメリカ合衆国は3月31日、北京と香港の6人の官僚に対して、中国が支配する都市での人権侵害とアメリカ国内での国際的抑圧の試みに対する制裁を発表した。この制裁は、議会に提出された年次国務省報告書の発表と同時に行われた。
トランプ米大統領が相互関税政策を発表するを控え、イスラエルのネタニヤフ首相、スモトリッチ財務相、バルカト経産相は1日、共同声明を発表し、アメリカ製品への関税を全面的に撤廃すると表明。
地震で崩壊したタイの高層ビルはやはり「手抜き工事」だった?タイ工業相「不適合建材使用の疑いあり」