地中海沖で移民船転覆、今年最悪の115人死亡の恐れ
[トリポリ/ジュネーブ 25日 ロイター] – リビア沖の地中海で移民を乗せた木造船が転覆し、リビア海軍当局者が25日に明らかにしたところによると、115人前後が行方不明で溺死した恐れがあり、これまでに134人がリビアの沿岸警備隊や地元の漁業従事者らに救助されている。
国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)はこれより先、最大150人が死亡した恐れがあると推定。グランディ国連難民高等弁務官はツイッターで、「今年最悪の地中海の悲劇が起きた」と投稿した。
リビア海軍の広報担当者によると、船には、エリトリアなどのサハラ以南のアフリカやアラブ諸国からの移民250人前後が乗っていた。
リビアは移民や難民のハブとなっており、多くは航海に適さない船で欧州を目指している。
ヤクスリーUNHCR報道官は、今回の転覆で年初からこれまでに地中海で出た移民の死者数が600人超に達し、今年通年では6年連続で1000人を超える見通しになっていると説明。「人々がこのような危険な船の移動を行う原因を解決しないかぎり、悲しいことだが今回がこうした悲劇の最後の例とはならない公算が大きい」と述べた。
さらに同報道官は、生存者はリビアにある2カ所の収容施設に移送される公算が大きく、そこで新たなリスクにさらされるとして速やかな解放を求めた。
報道官は、「これらの収容施設は水と食糧が不足しているほか、しばしば不衛生な状態であることが分かっている。また、人権侵害も広範囲に報告されていることを認識している」と述べた。
リビアは、移民は不法に出入国しているとし、定期的に施設に収容している。国連は、これらの施設は事実上刑務所で、収容者は内戦に巻き込まれる新たなリスクにさらされるとしている。
関連記事
12月20日、米国務省の外交団がシリアに到着した。バッシャール・アサド政権崩壊後、ワシントン高官がダマスカスを公式訪問するのは初めてとなる。
10年前、中共は「中国製造2025」計画を掲げハイテク製造業強国を目指した。しかし現在、中共は知的財産権侵害や不公正競争の指摘を受けている。EVや高速鉄道で進展も、核心的な技術は不十分だ。
英国のフィリップソン教育相は、中国による高等教育機関への影響について警戒を呼びかけている。庶民院での議論では、中国が公的機関や企業、大学にまで浸透している実態が指摘された。
12月16日、英豪閣僚級会議がロンドンで開催され、中共のスパイ浸透対策が主要議題となった。英国外相は中共スパイの楊騰波の入国拒否を支持し、豪州外相は複雑な国際情勢を指摘。英国の外国影響力登録制度の施行は延期され、中共の指定級が注目されている。
インド政府は、中国からの安価な鉄鋼輸入を抑えるため、最大25%の関税(セーフガード)の導入を検討している。この […]