(Illustration - Getty Images)
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ブラック・ヘナタトゥ―で水ほうが出現した少女。傷跡は一生残るかもしれない

消えるブラック・ヘナタトゥーには化学毒性のあるパラフェニレンジアミン(PPD)が添加されている。7歳の少女がこのPPDにより重度のやけどを負ったことを受け、専門家達はブラック・ヘナタトゥ―は一生残る傷を負う可能性があると警鐘を鳴らしている。

7歳のマディソン・ガリバーとその兄で9歳のセバスチャンは2017年7月にエジプトのハルガダにある豪華なホテルで両親と共に休暇を過ごしていた。しかし母親が急性胆のう炎になってしまい、子ども達は病院で母親の傍でとても良い子にしていた。

良い子にしているので、父親はちょっとした楽しみとして彼らにホテルのサロンで消えるブラック・ヘナタトゥ―をさせた。セバスチャンは痒いといって直ぐに洗い流した。マディソンは2017年7月25日にイングランドの家に着いてからタトゥーが痒いと言った。

 

マディソンの肘から指にかけて描かれた素敵なタトゥーは洗い流すと赤い発疹から水ぶくれが出現した。

「水ぶくれができ始めて、私たちはブラック・ヘナタトゥ―についてインターネットで調べ始めました。そして大変な事に気づいたのです」マディソンの父親であるマーティンはザ・メトロに語った。

ロイヤル・メール(英国の郵便事業会社)のマネージャーでもあるその父親はさらにこう語った。「私はその事を知らなかったので私にも一部過ちはあると思う。しかし、サロン側も子ども達に危険な薬品を使っているのだから彼らの過ちでもある」

医師からステロイドクリームが処方されたが、水ぶくれは治まらなかった。マディソンは救急外来にかかり、その後ソールズベリー地区病院のやけどの専門家達のところへ搬送された。

父親は言った。「私たちはパニックになりかけていました。専門家達はこれまでそのような水ぶくれを見たことがなくて、色々試してみているのに悪くなる一方でした」

タトゥーを黒く見せるために使用されるヘナの添加剤でパラフェニレンジアミン又はPPDと言われる化学薬品がマディソンの腕の水ぶくれから高濃度で検出されました。

「専門家チーム内の医師は水ぶくれを切り取らなければならなくなった。皮ふの処置のため、水ぶくれを除去することにしたのです。それでやけどした皮ふの下を見ることになった」とマーティンは言った。「彼女はブラック・ヘナタトゥ―をしたことで一生癒えない傷を負ってしまったかもしれない」

「専門家達は水ぶくれを水に浸して除去することができるのではないかと考えていたのですが、厚すぎて切らざるをえなかった」

しかし父親はマディソンがとても勇敢だったと言っている。「彼女は専門家達がやっていることを見たいと言ったので、私たちはその処置を見せないようにすることができなかった。彼女は本当に良い娘で『そこもちゃんと取って』と言い続けていたのです」

自分の娘がこの事故にみまわれてから、マーティンはブラック・ヘナタトゥ―の危険性について他の人にも警告した。

「私たちはホテルにメールしたが、彼らはヘナに何の問題もなく、私の娘に問題があるのかもしれないと言ってきた」マーティンは言った。「それで、私はその危険性についてのリンクを送り返し、英国で訓練を受けたドクターに訊いてみるよう返事をした」

ハルガダのホテルは謝罪とタトゥーの提供をやめると言ってきた。

2017年の報告では、医師達は「やけど跡が2年で消失してくれることを願う」と言っていたとマディソンの母親が話している。

翌年にマディソンと同じ悲劇が別の子どもにも起きていた。2018年8月にオーウェン・リチャードソンという名の7歳の少年が、休暇中にスペインのサロウでブラック・ヘナタトゥ―をやった。

ダラム州のコンセットの家に休暇から戻って、1週間後に黒色顔料が剥がれ始め、ひどい化学熱傷のようになった。そして少年の体に水ほうが出現した。

ひどく取り乱した母親のリーン・リチャードソンはザ・サンにこう話した。「私たちはブラック・ヘナタトゥ―の危険性について何も知らなかったのです。結局、グーグルで知って凍り付きました」少年は右腕にドラゴンの絵と足跡、そして胸幅全体に民族模様のヘナタトゥーをしていた。

1週間で少年は救急外来にかかることになった。北ダラムの大学病院で医師達は彼の水ほうのある皮ふに大きな包帯を巻いた。さらに小さな水ほうにはステロイドクリームが塗られ、抗生物質と抗アレルギー剤が投与された。

「医師達は私たちにPPDについて説明し、やけど全体を覆ったのです。彼はまるで小さなミイラのように包帯で覆われてしまいました」リーンはそれをSNSnシェアした。

オーウェンの母親によると、彼には痛みがなかったようだ。ただ、人目が気になったようで、その傷跡を覆う長袖のトップスを着るようになったという。

(大紀元日本ウェブ編集部)

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