アイルランドの岸に打ち上げられた謎のボート 奇妙なメッセージが!?

2016年秋に謎の船舶がアイルランドのマヨ群の岸で発見されたとき、沿岸警備隊は驚きました。その船舶は、カナダから大西洋をはるばる渡ってきたもので、どのようにたどり着いたのか、地元の人々は不思議に思いました。

何かが岸に打ち上げられるのは、よくあることですが、船体の長さ約6メートル、幅約3メートル、ポリスチレンの底と木製のボディ、天井部分に太陽光パネルを搭載した無人のボートは、捜査員たちの度肝を抜きました。船体には多少の痛みがあるものの、保存状態は大変良いものでした。

ボート内部の壁には、明らかに所有者が書いたと思われる手書きの文字があり、「私、リック・スモールは、この船を家のない若者たちに捧げ、ニューファンドランドに住む人々よりまともな生活を彼らに提供して差し上げよう。賃料も担保も水力発電も不要」と書かれていました。

調査で明らかになったことですが、ボートの所有者であるリック・スモールは、オンタリオの環境活動家で、太陽光バイクに乗ってブリティッシュコロンビアを出発し、1年でニューファンドランドに到達するという、7,000キロの旅を達成した人物です。

沿岸警備隊の幹部、マイケル・ハーストの談話によると、2015年にリックと直接話したことのあるニューファンドランドの住人が、「太陽光発電のボートが大西洋を横断することを証明したい」というリックの言葉をマヨ州当局に伝えているとのことです。

リック自身の計画は途中で頓挫したのかもしれませんが、とりあえずボートは大西洋を渡ってきました。ボートは陸に上げられ、主人を待っていますが、ハーストは、リックがボートの壁に残したメッセージから推測して、彼が名乗り出ることはあり得ないと考えていました。

当局を悩ませたのは、太陽光発電を利用した木製ボートがカナダから長い旅をしてきたことでした。ボートは全天候型で設計も優れているということですが、なぜ膨大な距離を無人で、しかも無傷の状態で渡り、アイルランドに到達したのか、いまだに謎です。

ハーストは、リックの同意があれば、ボートを改修して観光用に保存したい意向で、地元の活性化に役立つことを期待しています。

(大紀元日本ウェブ編集部)

関連記事
人生のどん底で出会った一冊の本が、心と体に奇跡をもたらした──書道家や太極拳指導者、そして46年の病を抱えた女性。それぞれが法輪功に出会い、人生が一変した体験とは?
夜中に突然、ふくらはぎが激痛…その原因と対処法、そして予防に効く10の食材とは?中医学の知見を交えて、こむら返りの根本対策を紹介!
春に桜餅を食べるのは、実は理にかなっていた?小豆・もち米・桜の葉がやさしく体をととのえる理由とは──春の不調に寄り添う、薬膳和菓子の知恵を紹介。
話せなかった息子が会話を始めた──注目の天然成分“スルフォラファン”が、自閉症児に見せた劇的な変化とは?
「ただの風邪」と油断していませんか?芸能人の突然死で注目を集めるインフルエンザの脅威。高リスク層が今すぐ知るべき予防の鍵とは?