(Illustration - Shutterstock)

美しいアオコンゴウインコ、絶滅種と発表

2011年、米アニメ映画の『Rio(邦題:ブルー初めての空へ)』の主人公、ブルーは冒険が好きな、青い色をした美しいアオコンゴウインコです。彼は、アオコンゴウインコの絶滅を防ぐためにアメリカのミネソタ州から故郷、ブラジルのリオ・デ・ジェネイロへと旅に出ます。

”Bird Life International”の研究によると、2018年、アオコンゴウインコは絶滅鳥類と発表されました。まだ数羽のアオコンゴウインコが繁殖で生き残っていますが、生息地ブラジルではすでに根絶しています。

アオコンゴウインコはまたの名を「リトル・ブルー・コンゴウインコ」と称し、人目をひくような淡いブルーのインコとして知られています。

アオコンゴウインコは人間が介入する前からすでに珍しい種類に登録されていました。1800年代、ドイツ人の博物学者のヨハン・バプチスト・フォン・スピックス氏が最初に記録しましたが、その絶滅が確実なものになるには、長い年月がかかりました。

(©Getty Images | PATRICK PLEUL)

現代科学の研究は、鳥が危機状態であることを示しています。1970年代と1980年代の鳥類の研究記録によると、アオコンゴウインコの数は貿易や捕獲、そしてリオ・デ・ジャネイロ近くの生息地の破壊によってさらに減少しました。2000年までに、アオコンゴウインコの姿が16年間も発見されていませんでした。2016年に一匹の雄の姿が見られただけで、その2年後は絶滅したとされています。

アオコンゴウインコの絶滅は、残念なことに、『Rio』がヒットするかなり前にすでに避けて通れないことであったと思われます。2018年に出版された”BirdLife”の記事によると、最後の雌インコは、2000年かその辺りに絶滅したとされています。映画では、「ジュエル」という名前の雌インコが最後の野生雌アオコンゴウインコとして登場していますが……。一匹だけ雄アオコンゴウインコが残りましたが、その後、生き残る方法はありませんでした。

 

とても可愛らしいこの青い鳥は、10年間で絶滅したとされた最初の鳥類でしたが、それで終わりにはなりませんでした。アマゾン地帯の急速な伐採がすでに問題を悪化させ、数年間で、絶命の危機に瀕した多数の種類の鳥が見つかったのです。

これはまた、以前の絶滅から変化していることを示しています。”BirdLife”のチーフ科学者、Dr. Stuart Butchart氏は次のように言及しています。「この変化は、典型的に島に生息する種の間で起こっている。自然保護の広告に載せられているような亀やクジラよりも、人間の行為によって影響を受けて苦しんでいる動物の方が多い」。

映画『Rio』の主人公、ブルーとジュエルのようなアオコンゴウインコの存在は「ない」と考えるのはつらいことです。ですが、映画『Rio』は、未来における他の生き物の運命を変えるヒントをもたらしてくれます。また、映画のような娯楽産業は、子供達に惑星を救う方法を考えさせてくれる良いきっかけであり、楽観的ではあるけれども、次世代の人たちが、ブルーとジュエルのような生き物の保護を約束してくれるであろうと期待するものです。

(大紀元日本ウェブ編集部)

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