鴻海創業者の郭氏、国民党を離党 無所属で総統選に出馬か

[台北 12日 ロイター] – 来年1月の台湾総統選に向け、野党・国民党の予備選に出馬して敗北した鴻海(ホンハイ)精密工業<2317.TW>の創業者、郭台銘(テリー・ゴウ)氏が12日、同党を離党した。

総統選に無所属で出馬する可能性がある。

米誌フォーブスによると、郭氏は純資産76億ドルで台湾トップの富豪。ビジネスで中国とのつながりが強く、中国との関係強化を繰り返し呼びかけている。

総統選では、現職で与党・民進党の蔡英文総統が再選を目指しているが、郭氏が出馬すれば、中国政府が歓迎する公算が大きい。

郭氏の側近は、離党は総統選出馬とは無関係だと主張。党指導部の古い考え方に失望したと説明している。

国民党は郭氏の離党に「強い遺憾の意」を表明。党の結束を呼び掛けた。

複数の関係筋によると、郭氏は届け出期限の今月17日までに無所属での出馬を発表する見通し。台湾経済に不満を持ち、対中関係の強化を望む有権者に支持を訴える計画という。

国民党は、韓国瑜・高雄市長を総統選の公認候補としているが、韓氏の支持率は低迷。アナリストは、郭氏が無所属で出馬すれば、国民党が分裂する可能性があると指摘している。

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