(L: Illustration - Shutterstock, R: Getty Images / PRAKASH SINGH)

元グーグルの社員、環境活動を始める

インドのチェンナイを中心に活動している環境活動家のアラン・クリシュナムルティさんは地元の大学で学士号を取得し、大企業であるグーグルに就職しました。しかし32歳の時に退職し、自然保護のために環境保護活動を始めました。現在までに、クリシュナムルティさんのチームはインドにある89個の湖や池の環境保護に取り組んでいます。

チェンナイの近くの村で育ったクリシュナムルティさんは小さい頃から、自然を大切にするようにと村の長老たちから教わって育ちました。

(©Getty Images / PRAKASH SINGH/AFP)

現在インドのゴミ問題は深刻です。しっかりとしたゴミ廃棄システムが整っていないため、湖や池はごみ収集所と化しています。

クリシュナムルティさんは2007年に、NGOの環境保護団体を設立しました。

「私たちは政府と密に連携を取って活動を行っています。環境保全の大切さを地元の市民に理解してもらうことが一番大切です。市民を巻き込んだ活動をすることが成功の鍵なのです」と彼は語ってくれました。

(Photo credit should read PRAKASH SINGH/AFP/Getty Images)

現在クリシュナムルティさんのグループは6つあり、それぞれが環境保護活動を行っています。週末にみんなで湖を回って掃除や、生物の多様性を訴えるようなイメージを壁に描いてアピールするなど、あらゆる活動を行っています。

「小学生の子供たちはとても積極的で、一生懸命活動に取り組んでくれています。大企業のみなさんも我々の活動に参加してくれています。湖をきれいにすることで、少なくなってしまった魚やカエル、鳥などの生き物がまた戻ってきてくれるはずです。ただ、活動をどんどん広めていくためには、みんなで参加することが何よりも大事です。一部の人だけでは成果はあまり期待できません。湖の掃除は私たちの活動の一つに過ぎません。一番必要なのは、こういった活動を通して、みんなの意識を変えることです。環境は変わるということを示すことさえできれば、みんなの意識も必ず変わると思います」とクリシュナムルティさんは話してくれました。

クリシュナムルティさんはその活動を認められ、2012年にロレックス賞を受賞しました。彼の活動は現在、植樹や海の清掃活動などどんどん広がっていっています。

(大紀元日本ウェブ編集部)

関連記事
内なる不満を見つめ、愛を与える方法を通じて、心の癒しと新たな可能性を見出すヒントをご紹介します。
最新研究が脳損傷患者の意識の可能性を示し、医療や家族の対応に新たな光を当てます。
GoogleのAI「Gemini」が大学院生に不適切な発言をし、AI技術のリスクが改めて問題視された。企業の責任が問われる中、AIの安全性や倫理が注目されている。類似の事例も増え、技術の普及とリスクのバランスが課題となっている
健康な心血管を保つための食事、指圧、運動の実践方法を解説。心臓病予防のヒントが満載です!
専門医が語る乳がんリスクの主な要因と予防のポイントを解説。生活習慣の見直しで健康を守りましょう。