中国トングリ砂漠に5万トンの黒い汚染物質 地下4mまで浸透 製紙工場の廃棄物
寧夏回族自治区のトングリ砂漠は、約12万平方メートルの面積が汚染されている。環境保護ボランティアによると、製紙業者から排出された黒液により、サラサラな砂漠の表層は黒く固まり、ひび割れが確認されたという。
このほど、環境保護ボランティアは汚染状況について報告した。10月初旬、寧夏回族自治区中衛市に、少なくとも5つの大規模な不法投棄を発見した。
ボランティアがスコップで掘り出すと刺激臭の強いドロドロとした黒い汚染物が取り出された。土壌汚染の深さは20センチから4メートルにおよぶという。
寧夏回族自治区には三大砂漠があり、トングリ砂漠はそのうちの一つ。国家自然保護区・寧夏中衛沙坡頭から10キロほど離れた場所に位置する。
ボランティアは地下水の汚染を心配している。住民はすでに、地下水汚染を指摘している。地域の樹木が枯れたという。
中衛市政府は、この黒色の汚染物質は1998~2004年まで稼働した元寧夏梅里紙集団の製紙工場が廃棄したものだという。その後、ずっと放置されていた。
2015年にこの製紙工場は閉鎖したが、汚染物質は除去されていない。11月10日、固形廃棄物5万2700トンが取り除かれた。
トングリ砂漠の環境汚染はこれが初めてではない。2014年、環境保護団体は8社を相手取り、5億6900万元の環境復興費用を請求した。今回も保護団体が公益の損害として訴訟を起こすとみられる。
(翻訳編集・佐渡道世)
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