中国各地の都市や農村部では、地元当局が新型肺炎の感染拡大を防止するために、バリケードを設置して道路を封鎖した(ネット写真を大紀元が合成)

〈新型肺炎〉中国各地、道路を封鎖 「孤島化」の恐れも

中国では、チベット自治区を除いたすべての省・市で新型コロナウイルスによる肺炎の感染者が確認された。各地の都市や農村部では、地元当局が感染拡大を防止するために、バリケードを設置して、道路を封鎖した。市民は、物資の輸送に支障をきたすと不満を表した。

新型肺炎の急速な広がりに伴い、26日以降、北京市、天津市、上海市、河北省、山東省、河南省、西安市の政府は、他の省・市とをつなぐ長距離バスの運行停止を相次いで通達した。発生源の武漢市を含む湖北省では、ほぼ全域にあたる15の都市の政府が街を封鎖すると発令した。

インターネット上では、各地の道路封鎖の様子を撮った写真や動画が投稿された。湖北省に隣接する河南省、江西省などの住民と地方政府は、バリケードのほかに、土砂や石を堆積して、武漢市や湖北省をつなぐ道路を遮断した。

河南省孟州市の村民は大紀元の取材に対して、「1月26日から、私たちの村と他の村では住民の出入りが禁止された。村の幹部は各主要道路で見張っている」と述べた。

中国紙・新京報によれば、湖北省五峯県の村民は、地元の警察当局が主要道路に検問を敷いたと紹介した。同省茅坪鎮では、村と村の間の道も土石を堆積され通行できなくなったという。

海外ツイッターでは、道路の封鎖により武漢市民は「(市が)孤島になった」と訴え、各地や武漢市への医療や生活物資などがスムーズに運送できないとの不満の声がある。

中国各地の都市や農村部では、地元当局が新型肺炎の感染拡大を防止するために、バリケードを設置して道路を封鎖した(ネット写真を大紀元が合成)
中国各地の都市や農村部では、地元当局が新型肺炎の感染拡大を防止するために、バリケードを設置して道路を封鎖した(ネット写真を大紀元が合成)

(翻訳編集・張哲)

 

関連記事
「孔子学院?新華社?こんなものはもう退屈だろう。中国が本当に世界的なソフトパワー拡大には、モバイルゲームに焦点を当てるべきだ」中国国内メディアは最近、100億米ドル規模に達している中国ゲームの影響力の高まりに自信を見せている。当局は、ゲームコンテンツを通じて中国文化の浸透工作や、親共産主義人物の人気獲得を促進したりしている。
日本料理の「五味五色」が生む健康の秘密。陰陽五行に基づく養生観が、日本人の長寿とバランスの取れた食文化を支えています。
2023年5月25日に掲載した記事を再掲載 若者を中心に検挙者数が急増する「大麻」(マリファナ)。近日、カナダ […]
中国共産党が7月に反スパイ法を改正し、邦人の拘束が相次ぐなか、外務省が発表する渡航危険レベルは「ゼロ」のままだ。外交関係者は邦人の安全をどのように見ているのか。長年中国に携わってきたベテランの元外交官から話を伺った。
日中戦争の勝利は中華民国の歴史的功績であるが、これは連合国の支援を受けた辛勝であった。中華民国は単独で日本に勝利したのではなく、第二次世界大戦における連合国の一員として戦ったのである。このため、ソ連は中国で大きな利益を得、中共を支援して成長させた。これが1949年の中共建国の基礎となった。