中国北京・上海、市民の移動規制を導入 新型肺炎のまん延で
中国の首都・北京市は2月10日、新型肺炎のまん延を抑制するため、市民の移動規制を実施すると発表した。上海市も同日、すでに市内各地で移動規制を実施したと公表した。現在、北京市、上海市、天津市、重慶市の4つの直轄市と他の80の都市で、都市封鎖または外出・移動規制が実行されている。
北京市は市内の各区に対して、住民の移動規制を強化するよう指示した。市の通達では、住宅地の出入り口に検問所を設置するよう要求した。住民と自家用車は、証明書や許可書がなければ、出入りができない。外出する際、マスクの着用と検温が必要だという。
また、他の地方からの来訪者や車両は、住宅地に入ってはならない。特別な事情がある場合、来訪者は必ず、管理スタッフの指示に従い、氏名や住所などを登録しなければならない。出前料理や宅急便の荷物は、指定された場所に集められて、住民が自ら取りに行く必要があるという。
政治の中枢である北京市で「封鎖措置」が行われたことにより、新型コロナウイルスの感染拡大は中国共産党政権にとって重大な政治危機であることが鮮明になった。
重慶市は8日に、天津市は6日にそれぞれ市民の移動規制を導入した。
中国メディアによると、上海市民政局の朱勤皓局長は10日の記者会見で、全市の1万3000の住宅地で、住民の外出規制を実施したことを明らかにした。出入りする者に対して「必ず検問し、必ず登録をさせ、必ず体温を測る」との措置を取っているという。
4つ直轄市が全部、封鎖措置を講じることになった。
(翻訳編集・張哲)
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