【紀元曙光】2020年2月24日
「正しく恐れる」という意味不明の日本語が、もう一つの病気のように蔓延している。不謹慎を承知で言うが、今年の流行語大賞になるかも知れない。
▼小欄の筆者は、この言葉が大嫌いだ。ところが、テレビの報道番組などでキャスターやコメンテーターが多用するものだから、どうしても聞こえてしまう。一体「正しく」「恐れる」とは何のことか。他の言い方はないものかと、つくづく思ってしまうのだ。
▼誰しも、新型コロナウイルスなどという厄介者と親しくなりたくはない。ただ、「自分が感染したくない」を第一にすると、必ず、びくびく「恐れる」という発想になる。その気持ちは否定できないとしても、あまり自分中心にものを考えるのは、おやめになったら如何だろう。
▼ごく普通に「正しく防ぐ」と言えば、いいではないか。「防ぐ」ならば、その対象は、自分が感染することも、自分が他人に感染させることも含まれる。自分がまず実行可能な方法を採ることによって、周囲にご迷惑をかけないのを第一とする。日本人なればこそ、この発想を、伝統的な美徳として持てるはずではなかったか。
▼残念ながら、病根は封じ込められず、すでに世界各地に広まってしまった。そんな中で、世界の人々の目は、日本に向けられている。「日本人は、どうやってこの病禍を克服するか」と。
▼ならば、我ら日本人は、今一度お見せしよう。9年前、東日本大震災で甚大な被害を受けながら、略奪や暴動を一切起こさず、社会秩序を守り抜いた日本人の姿に、世界は驚嘆した。他者を尊重し、お互い助け合う、当たり前の姿を。
関連記事
人生のどん底で出会った一冊の本が、心と体に奇跡をもたらした──書道家や太極拳指導者、そして46年の病を抱えた女性。それぞれが法輪功に出会い、人生が一変した体験とは?
夜中に突然、ふくらはぎが激痛…その原因と対処法、そして予防に効く10の食材とは?中医学の知見を交えて、こむら返りの根本対策を紹介!
春に桜餅を食べるのは、実は理にかなっていた?小豆・もち米・桜の葉がやさしく体をととのえる理由とは──春の不調に寄り添う、薬膳和菓子の知恵を紹介。
話せなかった息子が会話を始めた──注目の天然成分“スルフォラファン”が、自閉症児に見せた劇的な変化とは?
「ただの風邪」と油断していませんか?芸能人の突然死で注目を集めるインフルエンザの脅威。高リスク層が今すぐ知るべき予防の鍵とは?