米EIA、第1四半期世界原油需要減を予想 新型コロナが打撃

[ニューヨーク 11日 ロイター] – 米エネルギー省エネルギー情報局(EIA)は11日、世界の原油需要は第1・四半期に日量91万バレル減少するとの見方を示した。新型コロナウイルスの感染拡大で経済活動が打撃を受け、世界的な景気後退(リセッション)の懸念が高まっているという。

通年の原油需要については日量37万バレル増の1012万バレルになるとし、増加幅を従来見通しから日量66万バレル下方修正した。EIAは伸びの予測を下方修正したものの、国際エネルギー機関(IEA)と比べて楽観的な見方を表明。石油輸出国機構(OPEC)もはこの日に公表した月報で、今年の世界的な原油需要の伸びの見通しを大幅に下方修正し、一段の引き下げもあり得るとしている。

EIAは国内原油需要は第1・四半期に日量35万バレル減少すると予想。従来は日量26万バレル減少するとしていた。ただ、通年では日量6万バレル増の2052万バレルになると予想。従来見通しを若干下方修正した。

今年の米産油量は日量76万バレル増の1299万バレルになると予想。従来は日量96万バレル増加するとしていた。来年については日量1266万バレルに減少すると予想。2016年以来初めての減少となる。

EIAのリンダ・カプアノ氏は「今年半ばの原油安を受け、年末から来年初旬にかけて国内の掘削活動は低減していく」との見方を示した。

OPEC加盟国とロシアなどの非加盟国で構成する「OPECプラス」の協調減産を巡る協議が前週に決裂したことを受け、原油価格は週明けから約20%下落した。

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