(Illustration - Shutterstock)

なけなしのお米を「分け与えた」物乞いが「与えられたもの」

人生の教訓となる言葉の数々、それが格言です。

「与える心に多くが集まる」「与えることによって与えられる」

こんな格言がぴったりの昔話をご紹介させて頂きます。

その昔、道端で埃にまみれながら物乞いをしていた男がいました。

夜帰る場所もなく、ぼろきれを毛布代わりにして道端に寝泊まりしていました。

路上での生活は過酷でしたが、時が経つにつれ当たり前となっていきました。

llustration – Shutterstock ,Fresnel

ある日物乞いは、「皇帝が街にやって来る」という噂を聞きつけます。

「皇帝様のように立派なお方なら、わしのように哀れな物乞いに手を差し伸べて下さるじゃろう。わしのみじめな生活をご覧になったら、きっと素晴らしい贈り物を下さるに違いない。」

そう考えた物乞いは皇帝一行が通る道端に座り、到着を待つことにしました。

Illustration – Shutterstock , kirill_makarov

翌日、皇帝一行がやって来ました。

驚いたことに皇帝は物乞いの方に歩み寄ってきて、奇妙なお願いをしました。

「お米を何粒か分けては頂けないだろうか?」

Illustration – Pixabay , Pezibear

ビックリする物乞いをよそに、皇帝は自分のお椀を差し出してきました。

「貧乏なわしが金持ちの皇帝に贈り物をしなきゃならんのか?!、わしが皇帝から贈り物をもらおうと思っとったのに・・・」

何が起きているのか訳が分かりませんでしたが、皇帝のお願いを拒否するわけにはいきません。

物乞いは皇帝のお椀を受け取り、なけなしのお米を5粒入れ、しぶしぶ皇帝に渡しました。

皇帝はとても喜び、お礼を言って行列に戻って行きました。

あっけにとられた物乞いは皇帝一行が遠ざかって行くのをただぼーっと眺め、もとの生活に戻るしかありませんでした。

Illustration – Shutterstock , Maksim Shmeljov

その夜、落胆した物乞いがお米の入った容器をふと見ると、中に光り輝くものが混じっていることに気が付きました。

何だろうと思い摘まみ上げてみると・・・なんとそれは金の塊でした。

不思議なことに、お米の中には合計5個の金の塊が混じっていたのです。

llustration – Pixabay , PIX1861

そこで物乞いはハッとします。

それは5粒のお米に対する皇帝からのお返しの品だったのです。

皇帝はどんなに貧しくても「与える」心を失わなかった物乞いに感謝し、自分の金の塊を「分け与えて」くれていたのでした。

Illustration – Shutterstock , Suzanne Tucker

人生は反射する鏡のようなものです。

この物乞いのようにどんなに苦しい状況でも「与える」優しさを失わなければ、いつかそれは自分に戻ってくるのです。

目先の損得ばかり考えず、「与える」ことの大切さを今一度思い出したいものですね。

(大紀元日本ウェブ編集部)

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