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乾燥肌に『陰』を補う食品が効果的

漢方医学の陰陽理論では、陰性の食品は潤いの作用があり、陽性の食品は温めて循環改善する効果がある。体内に陰が不足のとき、皮膚乾燥、しわが多くなる傾向がある。そのときに、陰を補う食品を食べれば、ある程度改善の効果が期待できる。

補陰の食品は、人体の陰液と津液を補給でき、全身の臓腑器官に滋養、潤いを行き渡らせる。

陰虚の症状は、臓腑によって違う。肺陰虚の主な症状は空咳、痰が少なく、のどの渇きである。胃陰虚の主な症状は咽頭乾燥、口渇、大便乾燥。肝陰虚の主な症状は眩暈、頭痛、目の乾き、物が見にくい。腎陰虚の主な症状は腰や膝の鈍痛、手掌と足底が熱っぽい、イライラ、不眠、めまい、耳鳴り及び寝汗である。

梨や百合(ゆりの根)と銀耳(白きくらげ)のスープとサトウキビは、陰の補充効果がとても良く、加熱した梨は更に五臓六腑に栄養を補給できる。豆乳でも補陰効果があり、特に黒大豆の豆乳はより効果が強い。黒ゴマも良い補陰食品である。黒ゴマには、ビタミンEが豊富に含まれ,内臓を潤すことができ、また腸を潤し、便秘を緩和できる。そしてなにより、乾燥した皮膚を柔らかく、つるつるにさせる効果がある。

肉類ではアヒルの肉をお勧めする。陰を滋養する働き以外、また利尿作用もある。夏に食用すると、婦人科疾病の予防にも効果が期待できる。

陰虚の人は、顔に細いしわが生じやすい。陰を補って、体内の潤いが改善されたら、しわが自然に消えるので、高価な化粧品よりも確実な美容効果が得られる。

乾燥肌の原因の一つは陰虚(陰の不足)である。陰を補うと、症状の改善が期待できる。

更年期の女性は陰の補充食品を食べると、さまざまな症状を軽減、改善する効果が得られる。

(翻訳編集・李頁)

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