ブラジル閣僚、新型コロナで中国企業が不当な利益得ていると主張

[サンパウロ 6日 ロイター] – ブラジルのワイントラウブ教育相が、中国の医療用品メーカーが新型コロナウイルスの世界的流行で不当な利益を得ていると主張したことに、中国が反発し、両国関係が再び悪化している。

同相は5日のツイッターへの投稿で、新型コロナ流行は中国が「世界を独占する」のを後押しするとの見方を示唆。その後、同日中にこの投稿を削除した。

在ブラジル中国大使館は6日のツイッターへの投稿でワイントラウブ氏を非難し、「このように非常に卑劣でばかげた発言は、人種差別的で忌まわしい目的があり、2国間関係の健全な発展に悪影響を及ぼしてきた」と訴えた。

ブラジル教育省はコメントを控えた。ワイントラウブ氏もコメントの求めに応じていない。

同相は6日のラジオ番組で、自身は人種差別主義者ではないとした上で、中国の新型コロナへの対応を改めて批判し、中国のメーカーが不当な利益を得ていると主張した。中国は医療用品の主要な生産国。

同氏は、中国側がブラジルの大学病院に供給する人工呼吸器の値引きを認めれば、謝罪すると述べた。

マンデッタ保健相は前週、中国に発注した医療関連機器の一部を中国側が勝手に取り消したと述べ、米政府が同じ商品を購入するために貨物輸送機20機以上を中国に派遣したからだとしていた。

ブラジル保健省の5日の発表によると、国内の新型コロナ感染者は過去5日間で倍増し、1万1130人となった。死者は4月1日時点の2倍の486人に増えている。

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