【紀元曙光】2020年4月17日
緊急事態宣言が、ついに全国に発せられた。今や日本中が臨戦態勢である。
▼政府ばかりではなく、地方自治体の知事さん市長さんも、気を休める一時の暇もない。そんな中、言葉のつかい方で、ちょっと面白くて、いいなと思ったのがあった。14日、大阪市の松井一郎市長が、医療現場で大量に消費する防護服が不足していることをふまえ、大阪府民と市民に、代用品の雨具を提供してほしいと呼びかけた。
▼「使用していない雨がっぱのある人、ぜひ連絡いただきたい」。松井市長は、防護服の代わりにゴミ袋をかぶっている病院もあるという現場の窮状を伝えて、未使用の「雨がっぱ」の提供を求めた。業者に在庫があれば、買い取ることも言及した。
▼筆者は東京の人間なので、正調の大阪弁はマネできないが、松井市長の語りかけに、大阪人の素朴な温かみを感じた。特に「雨がっぱ」が、いい。もちろん東京都知事もがんばっているが、小池さんならば、ここは「レインコート」というだろう。
▼すでに言われるように、日本は「戦後最大の危機」である。行政と市民が、ぴったりと波長を合わせ、最大級の協力を具現しなければならない。その一つとして、地方行政が地元市民に協力を求める具体的事項があれば、それを心に響く「なじみの言葉」で、どんどん発信してほしい。日本人は、必ず応えるはずだ。
▼市長の呼びかけから1日で「雨がっぱ」が1万枚以上、寄付されたという。「よっしゃ、持ってったる」「これ、使ってや」。そんな温かい大阪弁が聞こえるようだ。東京も、がんばります。大阪も、がんばってや!
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